「日本の凸凹」とコンビニで山っぷ(赤色立体地図は凄い)

New!2017.3.27:新年度を目前に控えてリリースが発表されました。今まで、一部の事例に限り公開されていた赤色立体地図ですが、多くの地形、地図表示ソフトの頻繁なバージョンアップ、機能向上と歩調を合わせるように、4/1から国土地理院発行基盤地図情報10mメッシュを使用した、赤色立体地図のデータを無料公開することになったようです。

3/31から稼働開始予定のデータ提供サイトは、リンク先として紹介される「赤色立体地図」公式ホームページ(現在、トップの解説ページのみ先行テスト公開中)になります。

ダウンロードした赤色立体地図の一例(実際には9000x6000pixelのTIFFですが、大きすぎるのでサイズダウン)。元データは全国地図からのメッシュマップになっています。

お約束の富士山と青木ヶ原樹海の火口群たち(等倍から表示用に縮小)

私のホームである、八ヶ岳南麓をその特徴的な姿が実に美しい網笠山をトップに据えて。稜線の突端に出来た観音平の平坦な地形や、台地を削り込む川の流れがとてもよく判りますね。うーん路線図や水路を載せてみたい!(RRIM10_2016使用許諾に基づく掲載 : 「赤色立体地図 (c)アジア航測株式会社」 “Red Relief Image Map by Asia Air Survey Co., Ltd.”)

皆様も是非、ご自身でダウンロードして、その鮮やかな表現力をフルサイズで体感してみてください。

 

New!2017.3.2:赤色立体地図の公式ガイドページが公開されました。多くのサンプルが実際に操作できるようになっています。以下にあります千葉先生のtwitterにあるリンク先から閲覧可能です。

New!2017.2.6:千葉先生が主催されているBBS「ある火山学者のひとりごと」最近はアクティビティが低下しているようですが、昨日こんなデータが掲載されていました(私のtwitterから)。

ご興味のある方は、BBSの方をお読みになってご利用ください。

New!2016.12.29:エンジニアリング関係で興味深い連載記事を掲載し続ける、日本IBMのデジタル広報「mugendai」。今月の記事に、赤色立体地図と千葉先生の経歴に関するインタビュー記事が掲載されてます。ちょっと作為的かなと思わせる表現もありますが、PC関係にご興味のある方にも、興味深い内容になっていると思います。

New!2016.10.1:絶賛放送中のNHKテレビ「ブラタモリ」。放送50回を迎えた10月は再び3週間に渡って富士山が特集される事になりました。中でも10/15,22の2週に渡って放映される「樹海」シリーズに本ページでもご紹介している千葉先生が遂に登場することが決定しました!(何やら怪しい登場シーンが用意されているみたいですね)。また、今回の放送に連動して、千葉先生自らが下北沢でパブリックビューイングを開催される事が案内されています。

今のところ、Facebookからのエントリーしか受け付けていないのですが、ご興味のある方は(土曜日の夜ですので社会人の方でも大丈夫)、ご確認いただければと思います。

Facebookのイベントエントリーアドレスはこちらです。

 

New!2016.6.29:この夏、富士山麓の複数の施設で赤色立体地図展示が催されます。開催場所の詳細は製作者、千葉達郎先生のオフィシャルfacebook「赤色立体地図工房」で順次紹介されるそうです。

New!2016.4.18:この度の熊本地震で発生した、阿蘇大橋崩落現場を4/16に空中撮影及びレーザー計測した結果に基づく、赤色立体地図が緊急公開されました。アジア航測のホームページ、災害情報からご覧いただけます。速やかな沈静と復旧を願って。

New!2015.10.30:本日付の朝日新聞出版社のWebマガジン「dot.」に赤色立体地図の発明者でもある、千葉先生のインタビュー記事が掲載されています。ブラタモリをご覧になって「例の地図」にご興味を持たれた方は、是非ご一読を。

記事の中で語られている、樹海の調査と赤色立体地図のお話は、千葉先生が主宰する掲示板「ある火山学者のひとりごと」の投稿No.19759にリンク(PDF)が掲載されています。

New!2015.10.13:先週から始まったNHKのブラタモリ、シリーズ富士山(全3回)。初回のシーンでナレーションでも「例の地図」と呼ばれ、番組のイメージをリードする地図となった赤色立体地図。今回のシリーズで静岡大学の小山先生が持っていた地図、実は過去に風呂敷として限定配布されていた一品なのです。

本地図の発明者であり、製作者でもあるアジア航測の千葉先生からも、以下のように紹介されています。

どちらにしようか迷っているうちに、購入するチャンスを逸した愚か者なのですが、これを機会に再版してもらえないかなぁ、等と妄想中(下の方に張ってあるポスターの写真は、残念ながら海底地形データが入っていないのです)。

…等と呟いていたら、公式様よりコンビニで山っぷで販売開始のアナウンスが出ました!全国のコピー機が設置されているセブンイレブンでダウンロードできます(予約Noは12203511です)。詳しくはこちらの公式サイトをご覧ください(2015.12.2追記)

WP_20151203_19_51_49_Pro

New!2015.5.27:先般のNHK、クローズアップ現代でもバックに映っていた、赤色立体地図展でも展示されている箱根の赤色立体地図(国土地理院基盤地図5mメッシュ標高データ使用)がコンビニで山っぷでも購入できるようになりました!全国のコピー機が設置されているセブンイレブンで出力する事が出来ます(コピー機での出力になりますので用紙はA3サイズです)。

New!2015.5.17:現在開催中の赤色立体地図展の様子をご紹介します、ページ末尾へ。

 

<本文此処から>

山を巡られたり、旅がお好きな方の中には地図がお好きな方も多いのではないでしょうか。

地図の上で旅行した軌跡をなぞったり、これから登ろうとする山の風景に思いを馳せたり…地図とは想像力と想い出を膨らませてくれる素敵な出版物です。

かくいう私も小さいころから地図は大好き。大きな書店には必ずある国土地理院の1/25000地形図が入った図庫を何度も引き出しては楽しんでいたものです。

社会人になって小型船舶の免許を取得した時に何よりも楽しかったのは「海図」の講義でした。

地上の地形図にはない色とりどりの標識記号、海上に引かれる航路表示、道なき海道を導いてくれる灯台、そして沈船…。

海図を見ながら余りにも喜んでいる私のために、誕生日プレゼントとして東京湾(浦賀水道)の詳細海図と港則+海図説明ポスターを贈られたこともあります(もはや変態さんです)。

そんな地図好きにとって衝撃的だったのが2006年に技術評論社から出版された「赤色立体地図で見る日本の凸凹」と、その発明者であるアジア航測の千葉達郎先生だったのです。

千葉先生は以前から主宰されている「ある火山学者のひとりごと」という掲示板で存じ上げていたのでしたが、本書の発表前後から各種マスコミでも取り扱われるようになった「赤色立体地図」の表現力の凄さには、地図好きとしてただただ感服の至りなのです。

実際の凄さは本書をご覧いただきたいと思いますが、とにかく方向性を持たずに立体感を与えるこの表現手法は地形理解を大幅に助けるだけではなく、その描画方法がデジタルデータと極めて親和性が高いという点でも、今もっとも「モダン」な地図と言えるかと思います。

そんなモダンな表現方法である赤色立体地図と古典と言っても良い国土地理院の地形図のコラボレーションが『スカイビュースケープ「山っぷ」』でしょうか。

日本の凹凸と山っぷ何時もの見慣れた国土地理院の1/25000地形図も、赤色立体地図化することで、ご覧の通り鮮やかな地形の立体感が得られています【クリックでフルサイズ】。

ちなみに左のMapが霧ヶ峰と八島湿原、右のMapは霧ヶ峰の東側にあたる蓼科山と横岳です(写真の日本の凸凹は初版本です、現在の版は東日本震災を受けて活断層などが大幅加筆されており、赤い表紙になっています)。

霧ヶ峰から西側に急激に下っていく様子と山頂付近の穏やかな草原地形、白樺湖に下って東に向かうと、綺麗な円錐をかたどる諏訪富士こと蓼科山とその南東にまるで押しつぶしたような横岳の威容もはっきり判ります。

これまで、電子ファイルでの提供だった『スカイビュースケープ「山っぷ」』なのですが、先月から何とコンビニ(セブンイレブン)店頭のネットプリントでも「山っぷ」が入手できるようになったのです。(千葉先生自らが案内する購入ガイドの動画はこちらより【追記2013.9.22】)

デジタルプリント代はA3版で280円と、通常の1/25000地形図が270円ですので10円高く、印字面積も狭いのでちょっと考えてしまう所ですが、地図好きとしては赤色立体地図が手軽に入手できることを素直に喜びたい(というか、既に悦に入っています)です。

入手以来、ドライブand写真撮影ポイント確認用に大活躍なのですが、地形が捉えやすいので登山Mapの補助としても便利かもしれませんね。

もちろん、地形学習用としては学校の教材としても(通常の地図や航空写真と比較させるなど)色々活用できそうです。

現在のラインナップは100名山のみですが、データさえ揃って来れば色々なパターンが出てきそうなので、楽しみながらちょっとずつ集めて行こうと思います(先ずは美ヶ原と八ヶ岳を集めたうえで、周囲に広げていこうかと)。

赤色立体地形図八ヶ岳周辺2と、いう訳で八ヶ岳を追加した後です【クリックでフルサイズ】。これを見て頂くと、八ヶ岳に登るのになぜ、美濃戸からアプローチするのが一般的なのかがものすごくよく判ると思います(標高をあまり稼がずに喉元まで迫れます)。また、立場川の渓谷の深さや編笠山の美しい円錐も楽しめますね。

ただ、困ったことに麦草峠付近から硫黄岳までが欠けてしまいます。国土地理院の1/25000地形図で補完しても良いのですが、ちょっと悔しいですね。後は美ヶ原を買いたいのですが、こちらはもっと離れててしまいそう…。

何処かで八ヶ岳フルセット、製作して頂けませんでしょうか(結構需要あると思いますよ)。

赤色立体地形図4枚セットこちらが美ヶ原を加えた八ヶ岳連峰4枚セット。地形の違いのバリエーションが判りますでしょうか。

赤色立体地形図美ヶ原アップ美ヶ原近辺をアップで【クリックでフルサイズ】

ビーナスライン終点の名物、落合大橋より先の急峻な谷筋にへばりついて一気に標高を稼ぐヘアピンカーブの繰り返しと、それを乗り越えた先の広々とした平原のコントラストも赤色立体地形図だとばっちり判ります。

コンビニで山っぷ桜島鹿児島を会場に現在開催中の国際火山学地球内部化学協会2013年学術総会 (IAVCEI 2013)を記念して発売された桜島の赤色立体地形図です。

溶岩の流れ出している場所とそうでない場所で土地の利用状態がはっきり分かれているのが判ります。このような大縮尺で適用して地形図から生活環境を把握するのにも有効ですね(2013.7.22追記)

赤色立体地図展1現在、新百合ヶ丘にある、アジア航測本社が入っているビル(新百合21ビル)のギャラリーエリアで赤色立体地図の展示会が開かれています。ちょっと寄り道して様子を見てきました。

W赤色立体地図展3今回最大の見物。軸装された、西ノ島の拡大の推移を見せる掛け軸。

インクジェットっぽいプリントアウトの質が今一歩なのがちょっと残念ですが、むしろ雰囲気が出ていて、いいのかもしれません。

赤色立体地図展3この間のブラタモリで紹介されていた、鎌倉の赤色立体地図。

大サイズで見ると、海岸線の奥側の標高が低くなる、砂丘地形の雰囲気が良く判ります。

赤色立体地図展5関東平野全体を表す、赤色立体地図。時には俯瞰でなければ判らない事もあります。

赤色立体地図展2もう一か所の展示スペース。

赤色立体地図展6赤色立体地図の表現方法を解説したポスター。

赤色立体地図展7多摩地域の地形を赤色立体地図で表したポスター。

自分たちが住んでいる場所をこうして観る事で、新たな視点が生まれるかもしれません。

赤色立体地図展9箱根そして、今回の大物。今ホットな箱根の赤色立体地図。中央火口丘の複雑な火口群と、この表現法特有のべっとりとした溶岩の表現がよく判ります。

是非、実物をご覧頂いて、その表現力の凄さを味わって頂ければと思います。そして、ここが火山である事の事実をしっかりと理解したいところです。

展示は5/29まで。新百合ヶ丘駅北口を出て左手すぐ、新百合21ビルのエントランスです(オープンスペースです)。

<おまけ>

赤色立体地図は色々な分野で応用されているようです。Web上で見つけたほんの数例を

<おまけの2>

コンビニプリントの地図サービスには前述の赤色立体地形図以外にもこんなサービスもあります。

八ヶ岳鳥瞰図鳥瞰図のプリントです【クリックでフルサイズ】

こちらはジェオさんの提供による有名な山々や都市の鳥瞰図をプリントできるサービスです。

価格は赤色立体地形図と同じ280円/枚という所が微妙すぎますが…まあ、これもお楽しみの一環という事で(清里中心の鳥瞰図です、西麓バージョンもサンプルでは見た事あるんだけど、サービスには入っていなです2013.8.12追記)

<おまけの3>

ライバル登場!という訳ではないのですが、本家国土地理院の1/25000の地形図がこの度、フルモデルチェンジを果たすそうです。こちらの国土地理院のページにサンプルイメージ画像を含めたプレスリリースが上がっていますが、奥多摩の地形図には等高線に合わせて見事な陰影がつけられています。一見するとコンビニで山っぷと同等か、それ以上のクオリティ…。研究者向けはともかくとして、民間向けでは地形を効果的に表す手法としての赤色立体地形図もうかうかしていられないようですね(2013.9.7追記)

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「日本の凸凹」とコンビニで山っぷ(赤色立体地図は凄い)」への4件のフィードバック

  1. ピンバック: 冬の始まり(冬季閉鎖前の美ヶ原) | 八ヶ岳の南麓を彷徨って

  2. ピンバック: ブログ開設1周年の記録 | 八ヶ岳の南麓を彷徨って

  3. ピンバック: 南牧村のちょっと不思議な「日本のおへそ」(市場坂の平面直角座標系第Ⅷ系原点) | 八ヶ岳の南麓を彷徨って

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