中央構造線を北上する旅(2)傍らにはいつも大糸線

木崎湖からスタートした中央構造線を北上して海を目指すと、ずっと傍らには小さな小さなローカル線・大糸線が寄り添っています。

大糸線稲尾駅普段の列車は2両編成、南小谷以北は更に侘しく、ディーゼルカー1両が1日僅か5往復行き来するだけになってしまいます。

大糸線南小谷駅そんな小さなローカル線のターミナル駅でもある南小谷駅。

この駅を境に南側がJR東日本、北側がJR西日本となります。全国唯一JR3社が乗り入れる長野県にとって、こじんまりとしてますが西側の重要な結節点です。

観光シーズンど真ん中、僅かな本数ながら臨時の特急が新宿から到着する一時だけ観光客や送迎の民宿関係者で駅は活気を呈します。

南小谷駅交換風景南小谷駅の構内風景(踏切よりBlackberryにて撮影)

新宿からの特急あずさと、JR東日本側の列車、6月以来姫川の護岸が崩れた影響で運休、お盆入りとなった8/15に漸く復旧したJR西日本側のディーゼルカーが揃って並んでいます。

山間の小駅ですが、観光シーズンピークのこの日、僅かな時間ですが人々が行き交うターミナルとしての意義を見せてくれました。

電気化学工業大網発電所ダム2大糸線と大糸線の南小谷以北は漸く復旧したのですが、実際には現地の築堤はブルーシートのままで暫定復旧に過ぎません(ちょっと写真は無理でした)。

南小谷以北はそれより南側の松本盆地の北端を構造線沿いに抜けていく平坦な路線と違い、中央構造線が姫川とせめぎ合うという極めて厳しい地形条件の中を通っています。また冬季は豪雪地帯でもあり、並行する国道148号線も南小谷以北は平野に降りる根知の辺りまでトンネルと強固な洞門が続くまるで地下トンネルのようなルートになっています。

写真は電気化学工業の大網発電所の横を抜けていく大糸線のディーゼルカーですが、僅か1両の小さな車両を通すために写真に見られるような洞門が姫川沿いの傾斜地にへばりつくように延々と続きます。【上下写真とも・クリックでフルサイズ】

電気化学工業大網発電所ダム3大糸線とこれだけの保安設備の維持には膨大な費用が掛かる上に、それでも冬季の除雪はままならず、雪崩の危険性を排除できないため、ここ数年では鉄道を残している最大の理由でもある冬季の運転についても長期運休が恒常的となってしまっています。

既に経済的にも利便的にも、南小谷以北の大糸線の役割は殆ど失われており、来年開業するであろう北陸新幹線の糸魚川駅開業による活性化に最後の望みを繋ぐ状況ではあるのですが、この厳しい自然環境を実地で理解できる生きた教材として活用できないのかと考えてしまいます。

中央構造線糸魚川露頭説明看板1中央構造線糸魚川露頭のフォッサマグナパーク駐車場に設置された説明板より。糸魚川ジオパークのコンセプトでは大糸線をジオパークの背骨と見立てて「走るジオパーク」と位置付けています。

北陸新幹線開業後には是非「ジオトロッコ」など姫川流域の厳しい渓谷地形を肌で感じられる列車の企画も見てみたいものです。

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