田舎の「本線」も春からちょっと模様替え(suicaとほんのちょっと新しくなった列車たち)

New!(2017.3.4) : 本日からJRは2017年度ダイヤに改訂されました。長坂駅へのあずさ停車廃止、更には無人化など、縮小傾向も見受けられますが、韮崎以西で一部駅のみ利用できたsuicaのサービスが、4/1より中央本線の松本駅まで全駅でサービス開始となります。

suica中央線長野拡大.png

これまでフルサービスとなっていなかった各駅(簡易入場機のみ設置)や、今回新たにサービス開始となる駅のうち、無人駅、簡易委託駅についても、指定席券発売機ないしは多機能券売機を設置してフルサービスの対応を開始するようです(近隣では新府、穴山、信濃境、すずらんの里、青柳、みどり湖の各駅が対象)。サービス開始は4/1ですのでお間違いなく。なお、小海線の清里、野辺山の両駅はこれまで通り、残額範囲内での入出場のみ可能な限定サービスのままです。ご旅行の際にはご注意を。

注記(2017.5.9) : 上記のサービスガイドの解説とは異なり、既にサービスインしている地区の駅同様「無人駅及び業務委託駅ではフルサービスが実施されない駅があります」。今回のサービスインエリア(韮崎-松本)では以下の対応になります。

  • 入出場のみ対応 : 新府、穴山、信濃境、すずらんの里、青柳、みどり湖 
    • 信濃境、青柳、みどり湖の各駅に券売機はありますが、suicaは使えません
    • 新府、穴山、すずらんの里の各駅には券売機もありません
  • 券売機でチャージ可能 : 日野春、長坂 
    • 残額が不足した場合、一旦改札を抜けて、券売機でチャージした後で出場処理を行います
  • みどりの窓口あり : 小淵沢、富士見、茅野、上諏訪、下諏訪、岡谷、塩尻から松本の各駅

すずらんの里駅のSuica入出場機です。ご覧のようにそれ以外の機能、端末は用意されていません。残金が不足の場合は、最寄りの有人駅での対応となります。

今回のサービスに合わせるかのように特急停車駅(みどりの窓口あり)から一気に無人駅で落とされてしまった長坂駅。既に有人改札にはシャッターが下ろされてしまっています。なお、乗車証明書発行機が設置されていますが、自動券売機はこれまで通り稼働しています。指定席券の発券は不可能ですが、きっぷの購入やSuicaのチャージを行うことは可能です。

New!(2016.12.3) : これまで韮崎以西は特急「あずさ」停車駅と小海線の清里、野辺山駅のみで使用可能だったSuicaですが、来春の4/1より中央本線の新府-塩尻間の全駅と塩尻-松本間の篠ノ井線全駅で入出場フルサービスが使用できるようになります(中央本線でも岡谷-辰野-塩尻間の通称、大八廻りはやはりエリア外です)。

Suica使用可能エリア拡大2017年4月

また、これまで入出場のみ使用できた「あずさ」停車駅では、新たに払い戻しや再発行などのフルサービスが提供される事になります。詳しくはJR東日本のプレスリリース(PDFファイル)をご覧ください。あずさが運行される各駅でSuicaの出場が可能になった事で、これでいよいよ「待て」の状態にされていた、自由席が座席毎でSuica清算対応となる予定の新型特急車両E353系導入の障害がなくなるようです。

なお、今回のサービス開始区間には複数の無人駅(新府、穴山、すずらんの里、青柳等)が含まれていますが、残額が不足した場合、出場処理が出来ません。降りた際に残額不足の表示が出た場合には、早めに有人駅に行って清算を行うか、履歴をロックしてもらった(上記エリアで赤丸で示された駅には、有人であっても前述のようにフルサービスに対応せず清算が出来ない駅もあります。ロックしてもらうと証明書を発行してもらえます)上で、清算可能な駅で処理してもらいましょう。

東日本地域を広範囲にカバーするJR東日本の路線網。

中でも、「本線」という名称が付けられている路線は、旧国鉄の時代から重要路線として位置づけられています。

しかしながら、現代は車社会。首都圏の中核部でも無い限り、列車の本数は1時間にほんの数本。中には昼間は殆ど走らない「本線」路線も珍しくありません。

そんな中核部からは大分離れた、ここ八ヶ岳の南麓の鉄道路線ですが、この春からちょっとした変化が生まれました。

suica利用範囲拡大のパンフ駅で配られているパンフレット。これまで韮崎止まりだったsuicaの利用範囲が、4/1から大幅拡大、篠ノ井線の松本までカバーされるようになりました。

但し、ちょっとした問題点もあったりします。パンフレットをよーく見てみると、首をかしげたくなる点がいくつも出てきます。

ポイントがは利用可能駅とサービスの内容です。

suica新利用可能駅のmap新たに利用できるようになった駅のmapをご覧いただくと、奇妙なことに気がつきます。

現在のsuicaエリアでは、エリア内で利用不可能な駅は存在せず、すべての駅で利用することが出来ます(これは無人駅も含まれます)。

ところが、韮崎から先の新たに利用可能となった駅は、エリアすべての駅をカバーせず、特定の駅だけ利用可能になっているのです。

新たに利用可能となった駅のラインナップを見ていくと、JR東日本の意図が見えてきます。そして、下欄にご注意くださいと書かれている部分を眺めると、更にその意図が明白になるのです。即ち、「特急利用客、特に東京方面から乗車する乗客の利便」だけを考慮した今回のエリア拡大なのです。

  • 今回利用可能となった駅は特急停車駅か東京方面からの観光客の多い駅に限られる(特急乗車客を念頭、有人駅の日野春や信濃境すら適用外)
  • 何とsuicaカードの発行、suica定期券の発行には対応しない(地元利用客の便は考慮していない)
  • 一部の駅ではチャージにすら対応しない(元々は、すべての駅でチャージには対応しない案だったようですが。乗車する側で使われることは考慮していない)
  • JR東海との乗り継ぎには使用できない(対東京方面での利用しか念頭にない)
  • なんと言っても、県庁所在地で新幹線も停車する長野駅より先に、松本側でサービスが開始された

来年から、老朽化と振り子車両のため、車両、路線共に維持費が高いことがネックとなっている、現在使用されているスーパーあずさの車両が更新されることが決定しています。この新型車両では、首都圏の他の特急と同様に、各座席にsuicaの自由席加算用タッチパネルが取り付けられることは間違いないでしょう。

今回のsuica利用範囲拡大は、正に来年からの新しい車両を受け入れるための下地作り。東京方面からsuicaを利用して乗車する利用客だけにフォーカスした、ちょっと残念なサービスインだったりします。

もっとも、suicaが利用できる各駅間での乗車では、例の「1円単位ルール」が適用されるため、積極的に使うことで運賃を抑えることも出来ますので、東京や甲府などでsuicaを発券、もしくは携帯チャージをお持ちの方であれば、使える限りは使った方が良いことになりますね(suica対応のおまけで付いてきた、きっぷの利用期間1日制限は、観光でお越しの、こちらも東京方面からの利用客の皆様に対する利便性の代償でしょうか)。

小淵沢駅のsuica簡易端末そんな訳で、使えるものは使いましょう!と、小淵沢駅から利用してみます。

元々、自動改札機などと言う現代的な設備が無かった駅ですので、大して邪魔にもならず、有人通路にすんなりと置かれています。

メンテナンスコストを考慮して、既設の韮崎駅同様、有人駅にも関わらず簡易型の端末です。

自動販売機もsuicaチャージ対応に変更されたのですが、筐体やパネルがちょっとお疲れ気味。どうやら、どこか首都圏の駅で利用されていた「お古」が廻されてきたようです。この辺りも、田舎の悲哀を感じさせます。

長野色211系の半自動扉扱いポスターそして、この春からもう一つの変化が。

これまで長らくの間、普通列車で使用されてきた車両(115系)に新たにラインナップされた車両(211系)の利用案内のポスターです。

この地では初めての「半自動ドア」列車の登場です。

すでに、長野側では利用されていた車両ですが、この春から小淵沢を超えて、今回は甲府駅まで運用が拡大されました。

将来的には立川駅から松本駅、飯田線や大糸線の広い範囲で運用されることが予定されています。

これまでの列車では、冬場は完全手動、夏場は車掌さんの操作による自動開閉で扉操作が行われていましたが(特急通過待ち時は手動)、首都圏のローカル路線(相模、五日市、青梅、八高、房総、茨城、北関東の各路線)と同様に、通年で乗客のボタン操作による開閉に変更になります。

このボタン方式、小淵沢駅を発着する小海線ではおなじみのシーンなのですが、本線だけを利用する多くの乗客にとっては初めてのこと。ちょうど、この車両を使った列車に乗り合わせることになったのですが、まだまだ慣れない様子。昔から冬場の乗降の際には手で扉を開け閉めしていたので、扉を開けること自体は違和感が無いようなのですが、開け方が判らず、扉の前で立ちすくんでしまったり、自動で閉まるだろうと考えて、開けたまま乗り降りしてしまったり(首都圏の他地域では自分で開け閉めのルールが自然と出来ていますよね。開けっ放しなのは、むしろ甲州人の特性かな?)と、慣れるまでは時間がかかりそうです。

そして、これまでとは全く異なる、長大なロングシートが広がる車内。これまでであれば、それぞれにクロスシートに散らばっていくところが、乗った後も皆さんドアの辺りでうろうろと。首都圏の乗客であれば「特等席」として真っ先に埋まる、ロングシート隅っこの席も、クロスシートに慣れた皆さんにとっては、すきま風吹き込む「下等席」。しばし思案した挙げ句に、隅の席に収まってみたり、ロングシートの真ん中辺りに申し訳なさそうに座ってみたりと、ちょっとした人となりが現れるシーンが繰り広げられます。

そして、首都圏の列車では数十年前から問題となっていた「定員着席」の問題も、ロングシートが初めてのこの地では始まったばかり。空いているので別に迷惑にはならないのですが、豪快に足を広げたり、シートの両方にお店を広げられるのも、ロングシート故の風景。

これから車両の入れ替えが進んでいくと、このような風景もすっかり日常のワンシーンとして、根付いていくのでしょうか。

甲府駅で211系長野色乗車してきた車両を、現在の終着点でもある甲府駅で。

新しい車両と書きましたが、東海道線や東北、高崎線では既におなじみの車両。東海道線からは既に引退しています。

今回導入された車両も、上記の路線や房総地区で使用されてきた車両の「お古」。地元の方にとっては新しい車両でも、デビューは何と旧国鉄時代の1985年。実に30年前に登場した車両だったりします。

自家用車なら、あのバブル時代を象徴するデート車としてもてはやされた2台目ソアラ(1986年)よりデビューは古いのです。

今時、あの車なんて走っていませんから、鉄道車両というのは何とも寿命が長いものですね(現在も使用されている115系の元となった401系のデビューは何と1960年、50年以上前の設計・デザインです)。

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