暑かった連休の夕暮れ(2018.7.16)

暑かったこの3連休。

例年以上に人の出が多かった山から少し離れて、日中は自宅で過ごしていましたが、少し涼しくなった夕暮れになって、漸く外に出てみます。

鮮やかな琥珀色に輝く夕暮れの空。

熱を帯びた太陽が山裾へとゆっくりと沈んでいきます。

夕暮れの日射しに照らし出される南の空で沸き立つ雲。

長く暑かった陽射しが、西の空に送り出されていきます。

薄紅色に染まる八ヶ岳の上空。

日が沈むと山から風が吹き始め、俄かに湧いてきた入道雲が名残の夕焼けに色付いていきます。再び西の空に振り返ると、真っ赤に染まる雲。

暑かった連休の余韻を伝えるような、燃えるような夕暮れ。

自宅に戻ると、空には稲光が走り、山からは雨雲が迫ってきているようです。

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蔵と鏝絵への想いを伝える、高原の小さな宝箱(原村郷土館「まてのくら」)

蔵と鏝絵への想いを伝える、高原の小さな宝箱(原村郷土館「まてのくら」)

標高が1000mを越える場所も多いここ、八ヶ岳山麓でも気温が30℃を越えた連休初日。

外に出掛けたくなくなるような暑さですが、今日はちょっとお出かけです。

連休を利用したクラフト市の開催で、周囲の細い道にまで路駐の車が溢れ出している八ヶ岳自然文化園横をすり抜けて、散々迷いながら別荘地帯をウロウロしていると、目の前に美しく整備された海鼠壁の土蔵が見えてきました。

土蔵の前に積み上げられた藁。この地域独特の、少し地面から持ち上げられた積み方が蒲の穂みたいでちょっと可愛らしいです。

正面に廻り込みます。

トタンぶきの古民家と土蔵が並ぶ、原村郷土館です。

昨年から改修が行われていたこちらの土蔵、今日から新たに郷土館の展示施設「まてのくら」としてリニューアルオープンになりました。

午前中に行われていたお披露目式の余韻が残る、花が飾られた土蔵の入口。郷土館の母屋になる古民家の縁側では、式典とイベントが終わって、ちょっとまったり気分で寛ぐ地元の奥様方が話に花を咲かせています。

今回新たに設けられた解説板。元々は村役場の書庫であった事が記されています。改装前の姿はパンフレットに掲載されていますが、元は役場の建物らしく、腰回りが黒羽目の地味な土蔵。これまで収蔵庫として使われてきましたが、今回、建物外観を含めて、村がテーマとして掲げた「鏝絵」を紹介する施設として生まれ変わりました。

そのような経緯なので、解説板自体も土蔵の壁の下地構築方法である「木舞」の技法を用いて作られています。ちょっとしたアイデアが嬉しいですね。

蔵の入口です。

頭を垂れる稲穂の鏝絵に、構えの上には米俵の鏝絵が乗せられた可愛らしい意匠。

入口の左右はタイル張りとなって、元の意匠とは大分変わっていますが、原村で土蔵が増えてきたのは実は養蚕の繁栄により富が蓄えられてきた明治以降。現在でも細々とですが新築もあるという土蔵の、移り変わっていく意匠を取り入れたと理解してよいかと思います。

北側の壁です。水切りには沢山の実を付ける葡萄が鏝絵で描かれています。この意匠には葡萄が名産であった甲州、信州の面影が見て取れます。

丑鼻の鏝絵は可愛らしい宝尽くし。顔が向こうを向いてしまっていますが、巾着には可愛らしい鼠が添えられています。

蔵の裏側です。美しい海鼠壁と、鏝絵で描かれた、豊穣と子宝を願う竹と雀の可愛らしい意匠。

蔵の南側です。

こちらも縁起の良い布袋様と大黒様が舞い踊る丑鼻の鏝絵。ご覧頂ければ判りますように、伝統的な手法とモチーフを用いながらも、スタイルを墨守するのではなく現代的にアレンジして装飾されている点が大きな特徴。廃れてしまった過去の文化財の修復ではなく、今を生きる技法としての伝承を願っている事が判る、今回の外観改修です。

内部に関しては、撮影禁止札もなく、展示品も撮影しようかとも思ったのですが、今回は入口から覗いた部分だけ(地元ボランティアの方が母屋の方にいらっしゃるのですが、学芸員の方は常設開館となる、山の上にある八ヶ岳美術館の方にいらっしゃるようです)。

1階は、土蔵の作り方から始まって、鏝絵の紹介や技法、地元の職人さんを顕彰する記録が展示される、ミニ博物館になっています。2階は地元の家庭から提供された古い生活道具の収蔵庫。キャプションシートは付けられていますが、ちょっと雑多に集められた感もある、村の人々にとっての宝物たち。

外は夏の眩しい陽射しですが、壁に掛けられた振り子時計が緩やかに時を告げる標高1200mの蔵の中は、ひんやりとしてノスタルジックな空気に包まれています。

折角なので、他の施設もちょっと覗かせて頂きます。

こちらが母屋。移築した古民家をそのまま展示場所とした郷土館の本館です。

移築直前の姿である昭和30年代の生活空間をそのまま残す、懐かしい土間の風景。高い天井と開け放たれた開放的な空間は、外の暑さを忘れるほどの涼やかな風が吹き抜けていきます。

土間から一段掘り下げられた馬屋。

当時の農耕器具がずらりと並べられています。民俗学にご興味のある方には堪らない展示だと思いますが…私のつたない知見では全く歯が立たずです(情けない)。

座敷の方にも上がれるようなのですが、機織りの体験が出来る施設となっており、ボランティアの方が地元の皆様と談笑されていらっしゃったので、撮影は此処まで(欄間、ちょっと見てみたかったかも)。

母屋の外には藁打ち小屋。

物語などでは農閑期の夜更けに土間で人が藁を打っている様子が描かれますが、昭和30年代をテーマにしたこの場所ではちょっと異なります。既に藁打ちも人力ではなく水力やモーターなどで動力化されており、母屋とは別棟に藁打ち機が設けられていた例がある事を教えられます。

母屋に隣接して設けられた展示室。中央に置かれた機織用具を取り囲むように、養蚕道具がずらりと並べられています。いずれも明治から戦後期にかけて実際に使われていた物。当時の養蚕による繁栄が、豪勢な蔵の建築と鏝絵が広がるきっかけとなっていました。今や産業としての意義は失われ、技能伝承や種の保存のために僅かに維持されているに過ぎない当地の養蚕。涼しい高原の風が吹く薄暗い部屋の中に、往年の繁栄を伝える貴重な資料が眠る場所です。

桜の木に囲まれた、原村郷土館「まてのくら」。

少し賑やかになる夏の高原リゾートの中で、7月から9月の僅かな日数しか公開されていない穴場中の穴場ですが、ひっそりと、着実な「まて」として、その姿を未来へと伝えていく事を願って。

解説パンフレットです。今回、新しく右側のパンフレットが作成されたようですが、郷土館開設までの様子も収められた左側のパンフレットの内容も味わい深いです。

【原村郷土館と併設の「まてのくら」】

開館期間 : 7月から8月の月曜日以外の毎日(海の日は開館、翌日の火曜日が休館)、9月の土曜日曜祝日(開館日は毎年若干の変更があるようです)

開館時間 : 9:00から17:00(入館は16:30まで)

入館料 : 母屋共々無料(母屋の方で開催される機織り体験等も無料ですが、織り上げた布をお持ち帰りの際には実費が必要となります)

敷地内や建物外観は通年で見学可能です。

原村郷土館の場所のご案内(別荘地の奥まった場所にあり、案内看板はありますが、小さくて判りにくいです)。

麓側の八ヶ岳エコーラインからは、「上里」の交差点を上がって、「もみの湯」を過ぎた次の交差点を左に入って200m程。

山側の鉢巻道路からは、八ヶ岳美術館(郷土館の本館扱い、阿久遺跡で出土した縄文土器や発掘史料などはこちらで展示されています)前の交差点を下って、「もみの湯」より一本上の交差点を右に入って200m程。八ヶ岳自然文化園や八ヶ岳農業実践大学校方面からも同様に、自然文化園下の道を抜けてから、同じ道を下ります。

駐車スペースが限られていますので、改装中の樅の木荘の駐車場に車を置いて、徒歩で山側に道を50m登って「交差点の反対側」に案内看板が見えた場所を左に曲がり、200m程歩いても到着出来ます。(駐車場にある案内看板は、立ち位置と地図の方向が正反対に書かれている酷い代物だったりします)。

八ヶ岳山麓は早くも夏本番(2018.7.11~14)

余りにも早い梅雨明けから、大雨の日々を越えて、連日の猛暑がやって来た7月中旬。

既に気温は30℃を越え、真夏の盛りを迎えたかのようです。

八ヶ岳を望む朝の蕎麦畑。

刈り入れ直前まで伸びた蕎麦の向こうに裾野を伸ばす八ヶ岳へ向けて、雲が打ち寄せていきます。

こちらは今が伸び盛り、花を咲かせ始めた蕎麦畑の向こうに、雲を抱く夏の甲斐駒。

気温が高く湿度も高いこのシーズン、朝8時頃になると山は雲に覆われ始めます(2018.7.11)。

夜露が降りた朝。雲が湧き始めた八ヶ岳の上空には複雑な雲が尾を曳いています。

圃場の稲穂もぐんぐん伸びて、もうそろそろ花を咲かせる頃(2018.7.13)。

朝から快晴となった連休最初の土曜日。

緑の圃場の向こうに広がる眩しい夏空の昼下がり。

午後になると山並みから雲が湧き始めますが、この程度では可愛らしいくらい、麓では雷雨までには至りません。

空を包み込むように広がる夏の雲。

標高1200mの抜けるような夏空。気温は30℃近くまで上がっていますが、開け放たれた古民家の軒を抜ける風には清々しさがあります。

緑の圃場の向こうに広がる八ヶ岳を覆う雲たち。

真夏の八ヶ岳山麓らしいシーンが広がります。

瑞々しい緑が眩しい高原のセルリー畑。伸びやかな霧ヶ峰の稜線上に、ぽっかりと夏の雲が浮かんでいます。

八ヶ岳のから伸びる雲。夏の雲は見る角度と日差しによって刻々と姿を変えていきます。

日射しが西に傾き始めると、山から湧き出した雲は徐々に里へと下っていきます。

日射しはまだ厳しくとも、少し凌ぎ易くなってきます。

空一面が茜色に染まる夏の夕暮れ。

陽炎のように揺らめく、山の端の雲を染める夕日。

日射しがどっぷりと山の向こうに沈んで漸く涼しくなり始めた圃場。西の空も帳が降り始めます。30℃を越える事が珍しい山里なのですが、今年はいきなりの高温に。暫くは暑い日々が続くようです。

早い梅雨明けの後(2018.6.30~7.8)

早い梅雨明けの後(2018.6.30~7.8)

例年にない、6月中の梅雨明けが発表された今年。

でも、空模様は今一歩安定しないようです。

空を覆う雲から僅かに夕暮れの光が差し込む夕暮れ。

最後に田植えが行われた圃場に夕暮れの雲が映っています(2018.6.30)。

雨が上がった朝。

清々しい青空。7月らしい空と、緑の圃場が広がります(2018.7.2)。

30℃に迫るような暑さが訪れた後、急激に悪化する天候。

激しい雨が降る中、遠くに開いた雲の扉、でも再び視界を遮るほどの雨が降り始めてきました(2018.7.4)。

降り続く雨が漸く止んだ日曜日の夕暮れ。

八ヶ岳を望む東の空は鱗状に雲が切れ始め、ほのかに染まりはじめました。

目の前の圃場に植えられたトウモロコシ。雨を受けてぐんぐんと背を伸ばしていきます。

びっしりと雲に覆われた西の空。

夕日が零れだす雲の先から、光が差し込み始めます。

空と雲の間を貫く様に伸びる、夕日の帯。

やがて、雲の切れ間から顔を見せた夕日が最後の輝きを残して、空の向こうに下っていきます。

激しい天候の変化に翻弄された、7月最初の一週間。今週は再び光溢れる夏の日々が戻って来るでしょうか。

 

 

梅雨の合間、夏至の頃に(2018.6.19~24)

季節は梅雨の真っ只中。

でも、今年は少し気温が低めで推移しているようです。

肌寒い雨の日が続く中、日射しを求めて。

雨上がりの朝。

僅かに残るばかりとなった甲斐駒の雪渓が圃場の水面に映ります(2018.6.19)。

夏至の夕暮れ。

茜色の雲が西の空を染めていきます。

夕闇に沈む甲斐駒と南アルプスの山並み。

彩なす雲の羽衣を纏って(2018.6.21)。

再び強い雨が降った土曜日。

夕暮れになると、八ヶ岳の向こう側、西の方から青空が覗き始めました(2018.6.23)。

朝になると雲が晴れてきた八ヶ岳西麓。

長く尾を曳く雲が山並から離れていきます。

陽射しが戻ってきた奥蓼科、御射鹿池。

緑が最も眩しい夏至を挟んだこの季節。梅雨の合間、雨上がりのワンシーン。

梅雨の晴れ間に、霧ヶ峰のレンゲツツジ(2018.6.12~17)

梅雨の晴れ間に、霧ヶ峰のレンゲツツジ(2018.6.12~17)

本格的な梅雨空となってきた6月中旬。

ぐっと冷え込む日があるかと思うと、早くも台風が接近したりと目まぐるしく天気が移り変わっていきます。

雨上がりの麦畑。

前日までの激しい風雨で倒れてしまった場所もありますが、梅雨空の下、漸くの色付きを迎えたようです(2018.6.12)。

風の強い朝。

雨上がりの空に雲が勢いよく流れていきます。

ピカピカに磨かれた青空の下で輝く圃場の上を足早に往く、長く尾を曳く雲たち。

梅雨の晴れ間、気持ちの良い朝の日射しです

強い風が吹いて雲が押し流された後に、再び厚い雲に覆われてきた夕暮れ時。鮮やかに色付いた夕焼けの残滓が、雲と圃場を染めていきます(2018.6.13)。

今年の梅雨は長い雨が続かず、晴れ間も広がる日があるのですが、一度降り出すと極端に冷たい雨となる、気温変化の激しさに驚かされます。一面の霧に包まれた夕暮れ時の野辺山駅前。午後5時過ぎのこの時間で10℃と、まるで4月の終わりのような冷え込みです(2018.6.16)。

天候の回復した日曜日。

まだ涼しい風が残る午後に、霧ヶ峰まで上がってみます。

例年よりかなり早く咲き始めたレンゲツツジですが、気温の上昇が鈍いためでしょうか、ゆっくりと時間を掛けて満開を迎えたようです。

車山肩のレンゲツツジ。

まだ花を開いていない木もありますが、ほぼ満開となっています。

ビーナスライン沿いの山裾を染めるレンゲツツジ、色付きは今一歩ですが、例年並みに花を咲かせているようです。

夕暮れ前のビーナスライン、伊那丸富士見台。

西日を受けて輝く、周囲に広がるレンゲツツジを。

西の空は、早くも次の雲たちでびっしりと覆われてきました。

梅雨の晴れ間の僅かな間に花を開かせるレンゲツツジたち、今年はもう暫く楽しむ事が出来そうです。

 

梅雨の走り(2018.6.5~9)

梅雨の走り(2018.6.5~9)

6月に入ると、いよいよ梅雨入り。

カメラを抱えてフィールドに立つ事は減ってしまいますが、日常のワンシーンで収めた写真から。

梅雨入り目前となった圃場。

雲が織りなす景色を楽しみながらも、空模様が気になりだす頃(2018.6.5)。

雨模様となって梅雨入りが宣言された翌朝、厚く雲を被った甲斐駒の山頂が僅かに顔を覗かせ始めました。雪渓が僅かに残る山頂付近。

雲が取れはじめた南アルプス。暑い雲海の上空から青空が広がり始めました。

山脈をダイナミックに動く雲間から顔を覗かせる甲斐駒。梅雨の走りのワンシーン(2018.6.7)。

一旦は天気が回復して暑くなった土曜日の夕暮れ。

雲は晴れましたが、夕暮れに掛けて強い風が吹く中、まるで浜辺のような波飛沫を上げる諏訪湖の湖畔。そろそろ台風の足音が聞こえて来たようです。