季節は梅雨へ(2017.5.29~6.12)

仕事の都合で遠出が出来ない日々。

それでも、季節の移り変わりを留めたく、朝夕の僅かな時間を捻出してはシャッターを切り続けていました。そんなカットのうちから何枚かを。

遅れていた田植えも進んで、周囲の圃場は全て苗が植え揃えられました。

水面に映る山並みが望めるのも、もう僅かな期間です(5/29)。

梅雨入り前の夕暮れ、圃場に一条の光が差し込みます。夕日が西の空に沈んだ後、山並の向こうで雲が真っ赤に染まっています。

日射しが無くなると急に寒くなるこのシーズン。鮮やかな空の色とは対照的に、山から吹く冷たい風には肌寒さを感じます(6/4)。

梅雨を迎えて、少しウェットな南アルプスの空に雲が流れていきます。若々しい緑に包まれた圃場では、稲がすくすくと育っているようです。

圃場の脇では自家用でしょうか、早くも夏蕎麦の花が咲き始めています。最近特に増えてきたこのシーズンの蕎麦の栽培。新蕎麦までの繋ぎ需要もあるようです(6/9)。

今にも雨が降り出しそうな東の空を背に西に向けて車を走らせると、梅雨時とは思えない、鮮やかな夕暮れの空が広がっていました。日暮れを迎えると半袖では涼しいほどの梅雨寒の日々が続きます(6/11)。

ぐっと冷え込んだ朝。鮮やかな梅雨晴れの空の下、刈り入れを間近に控えた麦畑が視界いっぱいに広がります。こちらは出来るだけ雨が降らないうちに刈り入れてしまいたいであろう、麦秋を迎えた麦畑(6/12)。

梅雨空とはちょっとイメージが違うかもしれませんが、これも季節の一ページ。夕暮れを迎えて再び雨模様となってきた八ヶ岳南麓は、これから本格的な梅雨のシーズンを迎えます。

華やかなGWの夕暮れ(Lumix DMC-GM5 and LEICA DG Summilux 15mm f1.7)2017.5.4

華やかなGWの夕暮れ(Lumix DMC-GM5 and LEICA DG Summilux 15mm f1.7)2017.5.4

曇りがちなGW。

夕暮れになって、雲が少しずつ西へと流れていきます。

西の空は厚い雲に覆われていますが、僅かに夕日が峰々の際から覗いています。

もう少し、西に車を走らせてみましょう。

鮮やかな夕日が雲の下から覗いていました。

圃場の水面に揺れる、夕日をしばし眺めて。

水面の揺らぎが止まると、水平線のように広がる圃場の先に、夕日と木々が映り込んでいきます。

そして、空はゆっくりと暗闇に落ちていきます。お休みの日に、移り変わりの早いお天気がくれた、ちょっと嬉しいプレゼントでした。

body : Lumix DMC-GM5

lens : LEICA DG Summilux 15mm f1.7(f:4.5,1/200sec,-0.7EV,color:vivid)

長野県諏訪郡富士見町先達および、富士見町乙事。

 

静かなGWの一コマを、小さな春の夕暮れ(2017.4.30)

静かなGWの一コマを、小さな春の夕暮れ(2017.4.30)

GWの徒然を綴る中、ふと思うのが、これだけの一大観光地とはいえ、地元の皆様の生活と、観光でお越しになった皆様との接点というのは意外なほど薄いという事。

インターの周囲やアウトレットモール、観光施設が集積する場所では、それはもう都会が引っ越してきたような騒ぎですが(コンビニとかスーパーもね。買い物、ちょっと困る時も)、地元の商店街を下り、路地を一本入ると、普段と変わらない日常が淡々と流れています。

そんな落差にちょっと複雑な想いを抱きながら、夕暮れの集落を抜けていくと、何時も気になる場所にちょっと足を止めてみたくなります。

甲斐駒を望む台地の縁に並ぶ集落の端。

すぐ先には深い谷戸が広がり、どん詰まりの小さな丘の上に立派に枝を広げる桜が、最後の春を謳歌しています。

足元には供養塔が並ぶこの場所。崖の縁という事もあって、心地よい風が吹き抜けています。

夕日を浴びる大きな山桜の木。ねじれるように幹を伸ばす桜の木が多いですが、この一本は青空の下、すくっと立ちあがっています。

真っ白な花びらと、僅かに緑色を帯びた花弁。印象的な姿です。

桜の木を振り返ると小さな祠。少し近づいて覗き込むと、遠く西日の先に立つ御嶽山を祀った、御嶽講の石碑である事が判ります。

北側には八ヶ岳。

真っ直ぐに八ヶ岳を見つめる松の木の根元には、たくさんの馬頭観音が眠っています。

集落の外れに位置するこの場所、畦道を少し入ると、木々に隠れるように小さな表示板が取り付けられており、「血取場」と記されています。

その昔、牛馬が弱った時に、悪い血が病気を引き起こしていると考え、その血を抜いた場所に与えられた名称を持つこの場所。その実は屠殺場であったかもしれないと思わせる、集落の果て、暗い谷戸の縁に立つこの丘を見守る3つの山と数々の石碑たちが、地元の方々にとって畏敬を持つ大切な場所であったのかもしれないなどと思いながら。

夕暮れになって、風が凪いでくる頃。山里の春は足早に次の季節に向かいます。

 

静かなGWの一コマを、田端森新田の鼎談桜(2017.4.28~5.4)

GWの八ヶ岳山麓。

有名な観光地やアウトレットモールには朝からひっきりなしに車が押し寄せていますが、メインルートをほんのちょっと外れると、普段とほとんど変わらない静かな時間が流れています。

普段ならGW前に満開を迎える諏訪郡富士見町信濃境、田端森新田の鼎談桜。今年はGWに開花が掛かることになりました。

GW直前の冷え込んだ朝。

すっきりと晴れた青空の下で、開花を待つ鼎談桜。

圃場に張られた水面に映る、甲斐駒と鳳凰三山の雪渓。

少し涼しくも、心地よい朝の空気に包まれます(4/28)。

開花を迎えた朝。水面に移る甲斐駒の雪渓も大分減ってきました。

咲き始めた鼎談桜。

2本(正確には3本?)の桜が並び立ちますが、左の桜の方が先に咲き始めます。

遠方からお見えになった方が、「もう散ってしまったのですか」と語りかけてこられたので、お見せした一枚。ここの桜は山桜の系統に属するようで、周囲の桜達より更に開花が遅くなります(但し、山桜らしく、開花と同時に葉も開き始めます)。

田圃の畔には、次の季節の到来を伝える菜の花が咲き始めています(5/2)。

雨は降らないまでもお天気が今一つのGW中盤。

日が昇り始めて、雲が切れかかったタイミングで、急いで自宅を飛び出します。

ほぼ満開となった鼎談桜が水面に映ります。

霞んだ5月の空をバックに花を開かせる、鼎談桜。

2枝に分かれた木の間から、南アルプスの山並みを望みます。

青空の向こうから射す日差しを受けて白と新緑の緑が交じり合う。既に葉桜になり始めた左側の鼎談桜。

雲を纏った甲斐駒をバックに。

こうして観てみると、確かに3本にも見えますね。

今週中にはあっという間に満開から散ってしまうであろう、鼎談桜(地元の写真家の方が名付け親です)。この時期だけ山里に広がる水面の畔で、名残の春を静かに謳歌しているようです。

撮影後には再び雲にすっぽりと覆われた八ヶ岳西麓。

緑に染まり始めた畔の向こうに広がる、今年の農作業シーズンを待つ畑には徐々に鍬の入る音が響き始めます。

 

 

遅れて来た春と、その先の季節へ(2017.4.29)

標高1000m近くに位置する、八ヶ岳の麓。

既に初夏を思わせる陽射しとなる場所がある一方、ほんの僅かに移動するだけで季節の進み具合は、全く違った装いを見せてくれます。

少し寒気が入って冷えた朝。すっきりと晴れ渡った空の下には、まだ開花しない2本の桜の木。

八ヶ岳西麓の桜シーズンの最後を飾る一本、田端森新田の鼎談桜は、過ぎ去る蒼色の季節を惜しむように、もう暫しの眠りについているようです。

一方、標高1000mを越える高原に位置する、原村、中新田。

地元の方々によって催される、深叢寺のライトアップは今年も実施されています。

華やかというより、少し儚さすら感じさせる4月終わりの夜桜。

華やかな春の名残を惜しむ多くの方々が今夜も訪れます。

まだ少しひんやりする高原の夜に満開の夜桜。

名残の桜と、まだ咲かない桜に想いを馳せながらも、人の営みは季節に添って移ろっていきます。

水温む頃となって圃場に張られた水面には、まだ豊かに雪渓を湛える甲斐駒と南アルプスの山並みが映り込んでいきます。

週が明ければ清々しい風と緑溢れる、5月がやって来ます。

春色を迎えた八ヶ岳西麓(信濃境、田端の枝垂桜と西麓の桜達)2017.4.23

4月も後半となって、いよいよ本格的な春が山里にもやって来ました。

少しずつ春の装いを見せる八ヶ岳西麓の彩を追って。

少し冷え込んだ朝、甲斐駒を望む田端の枝垂桜も花を開かせ始めました。

三色に染まると称されるこの桜、実は複数の木が見事に開く一本の木に見える事からそのように呼ばれるのですが、それぞれの木が花を開くタイミングが少しずつ異なり、一斉に花開くのは稀。

今年は、最初に咲き始めるコブシの白い花が残ったまま、最後に花開く枝垂桜も花を開いてくれました。私にとって初めてのシーンに、少し喜んでいます。

最後に花開く枝垂桜。色の濃い紅色を見せてくれるのは、咲き始めの数日だけです(4/20)。

キンと冷え込んで、氷点下まで下がった日曜日の朝。

春の山里には、遅い霜が降りました。

空はこの時だけの、初冬を思わせる濃い色合いを取り戻しています。

すっかり花を開かせた田端の枝垂桜。

既に右側に添うコブシの花は散ってしまいました。

田端の枝垂桜と寄り添う桜、そしてコブシの色合いの変化が判るでしょうか。

枝垂桜の向こうに望む甲斐駒。この場所だけのお楽しみ。

一段、標高を上げた場所に佇む、葛窪の枝垂桜も開花を迎えました。

今年から植生保護のため、木の根元にはロープが張られ、立ち入る事が出来なくなっています。

葛窪の枝垂桜より更に標高の高い場所に咲く、葛窪地籍の枝垂桜。

元々雪の少ない八ヶ岳西麓、雪渓もすっかり少なくなりました。

日が西に傾いてきた頃、池生神社の桜もすっかり見ごろを迎えています。

午後の陽射しをいっぱいに浴びる、田端の枝垂桜。

三色桜の種明かしです。お判りになるでしょうか。

ツバメ舞う午後の山里。

甲斐駒の雪渓をバックに。

界隈では最も標高の高い、標高1000mを越える原村、深叢寺の桜も花を開かせ始めています。

ぼんぼりも用意され、そろそろ夜桜見物が楽しめそうです。日が落ちると気温は1桁となる山里、どうか暖かい服装でお越しください。

夕暮れ、標高の高い圃場にも、トラクターが入り始めています。桜が散る頃には農作業が本格的に始まります。

一日良いお天気に恵まれた日曜日、日暮れになって鳳凰三山が薄紫色に色付きます。

雪渓が徐々に減って山肌が見え始めた夕暮れの甲斐駒。

悲しい事故が再び起きてしまった事を知ったのは、この撮影の直後でした。

 

山里の春はゆっくりと八ヶ岳の山裾を駆け上がる(2017.4.10~19)

遅い遅いと云われながら、春爛漫を過ぎて夏日を迎えた地上に対して、ここ八ヶ岳南麓は、漸く春の心地に。少し振り返りながら、春を迎えた山里の日々をお伝えします。

花びらを開き始めた、甲斐駒を望む高台に位置する枝垂桜。

咲き始めの枝垂桜は実に色濃い紅色に染まります(4/10)。

再び雪の舞った後の夕暮れ、八ヶ岳をバックにする神田の大糸桜もちょっと寒そうです。

真っ白な甲斐駒をバックに、一度咲き出した枝垂桜は雪が降ろうと後戻りせず、次々と花を開かせていきます。そう、時が決して後戻りを許さないように。

すっかり日没が遅くなった夕暮れ。春の空は咲き始めた花々に合わせるかのように、様々な彩を見せはじめます(4/12)。

すっきりと晴れた朝、甲斐駒を望む田端の枝垂桜は静かに開花の時を待ちます。三色と称される木々のうち、コブシの白い花が何時もトップバッターで咲き始めます。

時折、雪が降る事があっても既に地温は春模様。八ヶ岳に刻まれた雪渓も日々細く痩せていきます。

夕暮れの南アルプス。日没前に肩の荷が下りてほっとする瞬間です(4/13)。

快晴の朝には、雪を湛えた甲斐駒と青空の組み合わせがやはり気持ち良い。これから梅雨時まで、もう少しのあいだ、楽しめる景色です。

朝日を受けた枝垂桜の紅色が青空の下に映えます(4/14)。

春の天気は移り気。南アルプスから雨雲が低く垂れこめてきた午後。

小雨が降る中、可愛らしい花を開かせ始めた、山梨県指定天然記念物、関の桜。

齢、数百年とは思えない豪快な枝ぶりを今も訪れる人々に魅せつける、山里の巨人。神代桜のように著名な桜ではありませんが、それでも地元の方々に大切にされている桜です。

峡北の山里を少し降りると、そこはもう春爛漫。透き通るような白い花をいっぱいに咲かせる鄙びた集落に佇む枝垂桜(長坂、連成寺4/15)。

そして、春霞のツバメ飛ぶ空の下、山里の春を本格的に告げる、北杜市小淵沢町、山梨県指定天然記念物でもある神田の大糸桜が色付き始めます。

色濃く染まり枝垂れる、この桜の咲き始めだけに見られる色合い。推定樹齢400年を数え、枝を切られ、支え木にもたれ掛りつつ、漸く地に立つその姿は、見るからに痛々しい姿ですが、それでも精一杯に春の訪れをその身を以て知らしめてくれています。

風除けの防護ネットが外されるのは、この時期だけ。唯、その姿をお越しになった皆様に見届けてい頂く事を願って、この地に佇み続けます(4/17)。

強い風と雨が通り過ぎて行った朝。雨上がりの桜並木に虹が掛かっていきます。

春のお天気は気まぐれ。時にこんなプレゼントを届けてくれます。さあ、外へ出ておいでよと、誘うように。

虹を追って外に出ると、雨上がりの靄の向こうに田端の枝垂桜が浮かび上がっていました。コブシの白、小さな枝垂桜の薄紅色の向こうに、最後に花を咲かせる濃い、紅色の枝垂桜がいよいよ花を開かせ始めるようです。標高900mの高原にも春の訪れです。

そして、お天気雨の中で満開の花を風に揺らす、神田の大糸桜。八ヶ岳南麓も春本番を迎えました。

大糸桜の足元に広がる水田には漸く水が張られ、冬の間に乾ききった田圃を少しずつ温め始めています。山里に春の訪れを伝えてくれる大切な桜です。

八ヶ岳南麓の桜のシーズンもそろそろ終盤。

桜前線はいよいよ標高1000mを目指して八ヶ岳西麓へと向けて足早に駆け登っていきます。

今週末から来週にかけて、高原に佇む桜達と一年振りに再会できる日を楽しみにしながら(カメラ、凄く調子悪いのでちょっと辛いのですが)。