山里の春はゆっくりと八ヶ岳の山裾を駆け上がる(2017.4.10~19)

遅い遅いと云われながら、春爛漫を過ぎて夏日を迎えた地上に対して、ここ八ヶ岳南麓は、漸く春の心地に。少し振り返りながら、春を迎えた山里の日々をお伝えします。

花びらを開き始めた、甲斐駒を望む高台に位置する枝垂桜。

咲き始めの枝垂桜は実に色濃い紅色に染まります(4/10)。

再び雪の舞った後の夕暮れ、八ヶ岳をバックにする神田の大糸桜もちょっと寒そうです。

真っ白な甲斐駒をバックに、一度咲き出した枝垂桜は雪が降ろうと後戻りせず、次々と花を開かせていきます。そう、時が決して後戻りを許さないように。

すっかり日没が遅くなった夕暮れ。春の空は咲き始めた花々に合わせるかのように、様々な彩を見せはじめます(4/12)。

すっきりと晴れた朝、甲斐駒を望む田端の枝垂桜は静かに開花の時を待ちます。三色と称される木々のうち、コブシの白い花が何時もトップバッターで咲き始めます。

時折、雪が降る事があっても既に地温は春模様。八ヶ岳に刻まれた雪渓も日々細く痩せていきます。

夕暮れの南アルプス。日没前に肩の荷が下りてほっとする瞬間です(4/13)。

快晴の朝には、雪を湛えた甲斐駒と青空の組み合わせがやはり気持ち良い。これから梅雨時まで、もう少しのあいだ、楽しめる景色です。

朝日を受けた枝垂桜の紅色が青空の下に映えます(4/14)。

春の天気は移り気。南アルプスから雨雲が低く垂れこめてきた午後。

小雨が降る中、可愛らしい花を開かせ始めた、山梨県指定天然記念物、関の桜。

齢、数百年とは思えない豪快な枝ぶりを今も訪れる人々に魅せつける、山里の巨人。神代桜のように著名な桜ではありませんが、それでも地元の方々に大切にされている桜です。

峡北の山里を少し降りると、そこはもう春爛漫。透き通るような白い花をいっぱいに咲かせる鄙びた集落に佇む枝垂桜(長坂、連成寺4/15)。

そして、春霞のツバメ飛ぶ空の下、山里の春を本格的に告げる、北杜市小淵沢町、山梨県指定天然記念物でもある神田の大糸桜が色付き始めます。

色濃く染まり枝垂れる、この桜の咲き始めだけに見られる色合い。推定樹齢400年を数え、枝を切られ、支え木にもたれ掛りつつ、漸く地に立つその姿は、見るからに痛々しい姿ですが、それでも精一杯に春の訪れをその身を以て知らしめてくれています。

風除けの防護ネットが外されるのは、この時期だけ。唯、その姿をお越しになった皆様に見届けてい頂く事を願って、この地に佇み続けます(4/17)。

強い風と雨が通り過ぎて行った朝。雨上がりの桜並木に虹が掛かっていきます。

春のお天気は気まぐれ。時にこんなプレゼントを届けてくれます。さあ、外へ出ておいでよと、誘うように。

虹を追って外に出ると、雨上がりの靄の向こうに田端の枝垂桜が浮かび上がっていました。コブシの白、小さな枝垂桜の薄紅色の向こうに、最後に花を咲かせる濃い、紅色の枝垂桜がいよいよ花を開かせ始めるようです。標高900mの高原にも春の訪れです。

そして、お天気雨の中で満開の花を風に揺らす、神田の大糸桜。八ヶ岳南麓も春本番を迎えました。

大糸桜の足元に広がる水田には漸く水が張られ、冬の間に乾ききった田圃を少しずつ温め始めています。山里に春の訪れを伝えてくれる大切な桜です。

八ヶ岳南麓の桜のシーズンもそろそろ終盤。

桜前線はいよいよ標高1000mを目指して八ヶ岳西麓へと向けて足早に駆け登っていきます。

今週末から来週にかけて、高原に佇む桜達と一年振りに再会できる日を楽しみにしながら(カメラ、凄く調子悪いのでちょっと辛いのですが)。