実りの秋を探しに(中山道塩尻宿と塩尻の葡萄畑)

実りの秋を探しに(中山道塩尻宿と塩尻の葡萄畑)

秋に入って最初の祝日。お天気は今一歩ですが、家で燻っていても気分が落ち込んでくるので、とにかく出かけてみます。

当てもなく出かける場合に、何時も折り返し点に使うのが塩尻。

塩嶺を越えると、八ヶ岳を吹き下ろす風が、南北に長く伸びる松本平を抜ける風に変わっていくためでしょうか、塩尻の広く伸びる丘陵地帯を淡々と車で走っていると、何となく西日本に入ったような感じを何時も受けます。

塩尻宿本陣跡塩尻に抜ける時は、国道の塩嶺峠を抜けずに、やまびこ公園の横を抜けていくことが多いのですが、塩尻の丘陵地帯に入ると、バイパスを抜けていく国道と違って、中山道の塩尻宿跡に合流します。

塩尻宿400年の横断幕旧街道沿いの土蔵の海鼠壁には塩尻の宿場(現塩尻市内には4箇所の宿場があることになります)開設400年を記念した横断幕が張られています。

笑亀の杉玉土蔵の持ち主は、この地の酒蔵でもある笑亀酒造さんです。

すっかり色づいてしまった杉玉も、あと数か月すると新しいものに取り換えられるのでしょうか。

塩尻宿復元高札場復元された高札場(に、見せかけた掲示板)。

一応、当時の定めの現代語訳が掲げられています。宿場内を散策される方はご参考まで。

塩尻宿、重文小野家住居そして、この宿場最大の見物は、先年修復工事が完了した、国指定重要文化財、小野家住宅です。

残念ながら古びて朽ちそうになっている家屋が多い塩尻宿内ですが、此処だけは何とか美し外観を取り戻して、面目を一新しました。

塩尻宿、重文小野家住居拡大外観のアップを。朱に塗られた連子が美しいです。

落ち着いた雰囲気を醸し出す…と、書きたいところですが、旧道とはいえ現役の中山道(こちらも国道)。交通量が非常に多いために、写真撮影もままなりません。

もう少し落ち着いて観たいのですが…ちょっと無理ですね。

JA塩尻とコンビニで買えるナイアガラ歩道もなく、ひんぱんに通行する大型車を避けながら、宿場内にあるJAの広い駐車場へ(ここくらいしか止める場所無いんですよ、本当に)。

実は併設しているコンビニは農産物販売所を兼ねていて、このシーズンですと近隣で収穫されたぶどうをお手頃価格で入手することが出来ます。

塩尻名物のコンコードとナイアガラの甘い香りが車内を満たします。

平出遺跡と蕎麦畑車が頻繁に通る街道を避けて、西に進路を取ると、視界が一気に開けてきます。

丘陵地帯に蕎麦畑、その向こうには名物のぶどう畑が広がる国指定史跡、平出遺跡です。

平出遺跡の葡萄畑1レタス畑の向こうに、伝統的な棚仕立てと、ワイン用ぶどうで用いられる垣根仕立ての葡萄畑の両方が広がる、平出の葡萄畑。双方が仲良く並んでいます。

辺りには甘い香りが広がります。

平出遺跡の葡萄畑2垣根仕立ての葡萄畑。

平出遺跡の葡萄畑3たわわに実った、ワイン用ブドウの房を。垣根仕立ての場合、地上に極めて近いところに房が付きます。

平出遺跡の葡萄畑4こちらは棚仕立ての葡萄畑。

一房ずつに、丁寧に笠がかけられています。緑の芝に、秋のこぼれ日が差し込んでいます。

平出遺跡の葡萄畑5美しく整えられたぶどう棚。清々しい気持ちにさせてくれます。

収穫まであと半月ほど。天候不順だった今年のシーズンも、ここしばらくは安定した天気になっています。どうか、無事に収穫を迎えられることを、そして美味しいワインになってくれることを祈って。

秋やすみのお散歩(塩尻・平出遺跡と周辺を2)実りを迎えたブドウ畑で

秋やすみのお散歩(塩尻・平出遺跡と周辺を2)実りを迎えたブドウ畑で

秋のお散歩、塩尻まで来た時には必ず観ていきたいのが名物のブドウ畑です。

平出遠景中央線の踏切を挟んで反対側、今やワインの銘醸地として世界的な地位を得た「桔梗ヶ原」(wikiに一項目が立てられてしまうほどになってしまいました)と向かい合わせであるこちらも、遺跡の周囲至る所にブドウ畑が広がっています。

棚仕立てのブドウ畑日本のブドウ畑と言えばもちろん、棚からたわわに実ったブドウが垂れ下がってくるお馴染みのシーンですね。

ブドウ棚と笠を被るブドウたち丁寧に栽培されたブドウたちは、このように一房、一房、傘がかけられていきます

垣根仕立てのブドウ畑一方で、塩尻は国内の欧州品種ワイン用ブドウ栽培の先進地。

こちらのような垣根仕立てのワイン用ブドウ畑も多く見ることが出来ます。

薔薇と垣根仕立てのブドウ畑垣根仕立てのワイン用ブドウの畑。傍らにはバラの花が植えられています。

誘引索には何か人の名前かコメントの付けられた木のタグが取り付けられているようです。

実りのブドウ1ブドウの房2ブドウの房3たわわに実を付けたワイン用ブドウ達。

食用ブドウと比べると粒も小さいですし、少々密集気味の房ですね。

紅葉を始めたブドウの葉一部の畑では取り入れが進んでいますが、垣根仕立てのこちらの取り入れは、まだまだの様子。それでも僅かばかりの枝では美しい紅色の紅葉が始まっているようです。

夕暮れの蕎麦畑とブドウ棚夕暮れに沈む蕎麦畑からブドウ畑を望んで。

おおらかな丘陵地帯の先には乗鞍でしょうか、こちらも長く広く広がる山並みが続きます。

のんびりしたい秋やすみの一日ですが、ちょっと足を延ばして、いつもと違う風景、そして空気を味わってみるのは如何でしょうか。

<おまけ>

塩尻の名物はブドウ、ワイン用は欧米品種がメインですが、食用ではもちろん伝統ある北米品種が一番。赤のコンコードと白のナイアガラの日本における一大産地がここ、塩尻です。

最近は目に良いという事でジュース用としてのコンコードが見直されつつありますが、白のナイアガラもなかなかの魅力ある逸品。ほのかな酸味と爽やかな甘さ、そしてナイアガラを最も特徴づける清々しい香りは塩尻の丘陵地一杯に広がります(Foxy flavorの件は置いておいて)。

そんなナイアガラの良さを改めて見直させてくれるのが、好評だった昨年に続き今年も登場した「カゴメ野菜生活100 ナイアガラミックス」です。

野菜生活100ナイアガラミックス1野菜ジュースは健康に良いのは判っているけれど、粉っぽくて飲みにくいし、においもちょっと…というリクエストにナイアガラの爽やかなフレーバーはぴったり。秋の季節を感じさせてくれる味わいも嬉しいこの限定版に使用されるナイアガラは信州、塩尻産を使用。通年販売して欲しいくらいなのですが、原料調達の問題があるのでしょうか、秋のシーズンのみの限定生産です(ちなみにカゴメは主にトマトジュースを生産する為、諏訪郡富士見町に工場を所有しており、こちらの商品も一部流通ルートでは富士見工場で生産されるため、made by 信州ですね)。

野菜生活100ナイアガラミックス2信州観光キャラクターである「アルクマ君」も添えられた、信州を全国にアピールする一品としても塩尻のナイアガラが活躍しています。

ナイアガラの房ジュースもいいけど、やっぱり本物だよね、という訳でやはり買って帰りました塩尻産のナイアガラを。粒の表面が白く粉っぽい物が良い品質の証拠だそうです。昨日から部屋の中はナイアガラの心地よい香りで満たされています。中には芳香の為にお買いになる方もいらっしゃるとの事ですが、納得です(Foxy flavor言わない事)。

<おまけ・ナイアガラの美味しい食べ方>

ナイアガラは戦前から栽培が続く、ちょっと古い品種です。皮も薄く、種の周りにやや酸っぱい部分がありますので地元では独特の食べ方があるようです。ここでは、地元のブドウ農園さん(塩尻・真田園)のページを参考に食べ方を少々。

  • ブドウを房から一つ採りましょう
  • 「皮は剥かずに」房から捥いだ部分をそのまま口元に運んで、中身を吸い込んでしまいます
  • 種がありますが「そのまま」呑みこんでしまいましょう。プチゼリーの要領ですね
  • 薄い外皮の周りに最も甘い部分があります。初めは皮から絞り出すように吸い込んでみましょう。甘ーい汁が口の中いっぱいに広がります
  • いっぱい食べて、甘さにちょっと飽きて来たら、絞り出すのを少しやめて、爽やかな粒の味わいも楽しみましょう。ちょっと贅沢な食べ方ですね