彩、移り変わる山里の春(2019.4.26~29)

ここ数年来の早く訪れる春から、時折降雪も伴う複雑な空模様が続く今年の春。

この地に居を置き始めた頃の春の歩みを少し思い出しながら、日々の空を眺める4月末の週末。

暖かい春の雨が降る朝。霧に沈む鼎談桜。

堅い蕾を少しずつ開き始める鼎談桜。こんなに遅いの?と少し驚かれるかもしれませんが、これで普通な位です。

昼には上がった雨が再び降り始めた夜の原村、深叢寺。

標高1000mを遥かに超える集落の中にある桜並木、今年も満開を迎えました。

たっぷりとした花を付けた深叢寺の夜桜。夜になって少し冷え込んできました(2019.4.26)。

冷たい雨が降り、再びストーブに火を入れるGWが始まった週末。

雨が上がった日曜日の昼前、上空を眺めると空にプリズム色の虹が掛かっていました(ここだけスマホです)。

前日に降った雪で雪渓が浮かび上がる南アルプス、甲斐駒の上空に掛かる虹。この時期としては珍しい、冷え込んだ寒気が連れてきた空に残る氷が太陽の日射しを受けて輝く、環水平アークと呼ばれる虹が昼過ぎの空で輝いていました。

夕暮れ、西の空が染まり始めると空に光の柱が立ち上がってきました。

本来であれば、厳冬期の極めて限られた条件でしか見る事が出来ないサンピラー。水が張られた圃場の先で、光の柱が立ち上がりはじめました。

空と山里の渚を貫く光の柱。

赤々とした光の柱が夕暮れの空に浮かび上がります。

ピークを過ぎて、ゆっくりと暗くなるサンピラー。

紅色に染まった夕暮れもゆっくりと夜の帳へと沈んでいきます。

山里とはいえ、滅多に見る事は出来ないサンピラー。しかも4月の末という本来であれば見る事が叶わないタイミングで偶然に訪れた空の彩。

再び訪れた夜の深叢寺。

ライトアップされた光に散り始めた花びらが浮かびます。

少しずつ葉桜となってきた深叢の桜。

花びらを落として少し寂しくなってきた夜桜。寒気が残る中、日が暮れてぐっと冷え込んできた高原の夜。寒の戻りですが、一度進み始めた季節の歯車は足早に次のシーズンへと進んでいくようです(2019.4.28)。

空から雨が落ち始めてきた連休三日目の夕暮れ。界隈では最も遅く開花を迎える信濃境、田端森新田の鼎談桜。様子を見に行くと、左の桜は花を咲かせ始めているようです。足元に広がる圃場にも水が張られました。

南アルプスをバックに咲き始めた鼎談桜。

薄暗い空の下で可憐な白い花を開く鼎談桜。今夜から本格的な降雨が続くようですが、雨が上がる頃には満開の花を咲かせるでしょうか。

移ろう空が様々な彩を伝えてくれるこの春。長いお休みがまだまだ続く方も多いかと思いますが、どうか良い連休をお過ごしください。

山里を駆け抜けていく春(2018.4.10~13)

例年より2週間ほど早く巡って来る春は、その変わりやすい天候と共に、例年以上、足早に進んでいきます。

天気が回復して、抜けるような青空となった朝。

まだ多く雪を残す甲斐駒の雪渓をバックに、田端の枝垂桜が鮮やかに浮かび上がります。

強い風でコブシの花は散ってしまいましたが、清々しい春の青空の下で枝垂桜がいっぱいに花を咲かせていました(2018.4.10)。

強い雨と風が過ぎ去った朝。まだ雲が多めな南アルプスをバックに花を咲かせ始めた、葛窪の枝垂桜。

甲斐駒を望む圃場の崖に立つ一本のエドヒガンの老木。

ご覧のように正面の甲斐駒を遮るように高圧電線が掛かり、開花シーズン中、数年前から木の周囲には保護のため虎ロープが張られるようになりました。

もはやフォトジェニックなロケーションとは言えなくなったのかもしれませんが、それでも連年、花を咲かせてくれることを見届けたくなる印象的な桜の木。

朝日を浴びて輝く、見事に枝垂れる枝振りと花。信濃境から小淵沢に掛けての七里岩台地の甲信国境沿いに点在するエドヒガンの枝垂桜達。ソメイヨシノと比べると圧倒的な色の濃さと、寿命の長さ故に風雪に耐えて悶えるかの如くうねる印象的な枝振り。その一つ一つがどのような経緯でそこに佇み続けているのか。いずれも樹齢から江戸時代から花を咲かせ続けていると考えられる彼らはまた、兄弟木だとも云われています。

まさに甲信国境だった、唯一当時の遺構が残る口留番所跡の前に佇む老木。

繰り返し訪れる季節が巡る中、この地を行き交う旅人達が眺めたであろう景色に想いを馳せながら(2018.4.12)。

そして、標高1000mを遥かに超える、界隈では最も標高が高い集落である原村の中新田。集落の中に位置する深叢寺境内を貫く参道に植えられた桜も開花の時期を迎えました。

まだ満開ではありませんが、既に見頃を迎えた週末の夜。地元の方をはじめ、里より3週間ほど遅い春の訪れを心待ちにしていた多くの方が訪れていました。

あまりに早く訪れた今年の春は、その速さそのままに足早に山里を駆け抜けて、既に八ヶ岳の高原へ、山懐へと走り去ろうとしています。名残の桜となったこの週末、残念ながら荒れ模様の天気になりそうです。

 

遅れて来た春と、その先の季節へ(2017.4.29)

標高1000m近くに位置する、八ヶ岳の麓。

既に初夏を思わせる陽射しとなる場所がある一方、ほんの僅かに移動するだけで季節の進み具合は、全く違った装いを見せてくれます。

少し寒気が入って冷えた朝。すっきりと晴れ渡った空の下には、まだ開花しない2本の桜の木。

八ヶ岳西麓の桜シーズンの最後を飾る一本、田端森新田の鼎談桜は、過ぎ去る蒼色の季節を惜しむように、もう暫しの眠りについているようです。

一方、標高1000mを越える高原に位置する、原村、中新田。

地元の方々によって催される、深叢寺のライトアップは今年も実施されています。

華やかというより、少し儚さすら感じさせる4月終わりの夜桜。

華やかな春の名残を惜しむ多くの方々が今夜も訪れます。

まだ少しひんやりする高原の夜に満開の夜桜。

名残の桜と、まだ咲かない桜に想いを馳せながらも、人の営みは季節に添って移ろっていきます。

水温む頃となって圃場に張られた水面には、まだ豊かに雪渓を湛える甲斐駒と南アルプスの山並みが映り込んでいきます。

週が明ければ清々しい風と緑溢れる、5月がやって来ます。

春色を迎えた八ヶ岳西麓(信濃境、田端の枝垂桜と西麓の桜達)2017.4.23

4月も後半となって、いよいよ本格的な春が山里にもやって来ました。

少しずつ春の装いを見せる八ヶ岳西麓の彩を追って。

少し冷え込んだ朝、甲斐駒を望む田端の枝垂桜も花を開かせ始めました。

三色に染まると称されるこの桜、実は複数の木が見事に開く一本の木に見える事からそのように呼ばれるのですが、それぞれの木が花を開くタイミングが少しずつ異なり、一斉に花開くのは稀。

今年は、最初に咲き始めるコブシの白い花が残ったまま、最後に花開く枝垂桜も花を開いてくれました。私にとって初めてのシーンに、少し喜んでいます。

最後に花開く枝垂桜。色の濃い紅色を見せてくれるのは、咲き始めの数日だけです(4/20)。

キンと冷え込んで、氷点下まで下がった日曜日の朝。

春の山里には、遅い霜が降りました。

空はこの時だけの、初冬を思わせる濃い色合いを取り戻しています。

すっかり花を開かせた田端の枝垂桜。

既に右側に添うコブシの花は散ってしまいました。

田端の枝垂桜と寄り添う桜、そしてコブシの色合いの変化が判るでしょうか。

枝垂桜の向こうに望む甲斐駒。この場所だけのお楽しみ。

一段、標高を上げた場所に佇む、葛窪の枝垂桜も開花を迎えました。

今年から植生保護のため、木の根元にはロープが張られ、立ち入る事が出来なくなっています。

葛窪の枝垂桜より更に標高の高い場所に咲く、葛窪地籍の枝垂桜。

元々雪の少ない八ヶ岳西麓、雪渓もすっかり少なくなりました。

日が西に傾いてきた頃、池生神社の桜もすっかり見ごろを迎えています。

午後の陽射しをいっぱいに浴びる、田端の枝垂桜。

三色桜の種明かしです。お判りになるでしょうか。

ツバメ舞う午後の山里。

甲斐駒の雪渓をバックに。

界隈では最も標高の高い、標高1000mを越える原村、深叢寺の桜も花を開かせ始めています。

ぼんぼりも用意され、そろそろ夜桜見物が楽しめそうです。日が落ちると気温は1桁となる山里、どうか暖かい服装でお越しください。

夕暮れ、標高の高い圃場にも、トラクターが入り始めています。桜が散る頃には農作業が本格的に始まります。

一日良いお天気に恵まれた日曜日、日暮れになって鳳凰三山が薄紫色に色付きます。

雪渓が徐々に減って山肌が見え始めた夕暮れの甲斐駒。

悲しい事故が再び起きてしまった事を知ったのは、この撮影の直後でした。

 

嵐の過ぎ去った午後は満開を迎えた八ヶ岳西麓の桜を巡って(2016.4.17)

激しい風と雨が降り続いた土曜の夜。

日曜日の昼ごろになると、風は引き続き強く吹き続けますが、日差しが徐々に戻ってきました。

菜の花と八ヶ岳雨に洗い流されて、きりっとした日差しが降り注ぐ午後。八ヶ岳を遠望する菜の花畑で、早春の名残を。

葛窪の枝垂桜1八ヶ岳の西麓に廻って、葛窪の枝垂桜へ。

不安定な空模様。青空を遮るように南アルプスから雲が吹き上げられています。

葛窪の枝垂桜2午後の日差しを受ける葛窪の枝垂桜。たわわにつけた花びらが強い風に煽られています。

葛窪の枝垂桜3樹齢200年以上とも謂われる老木の枝垂桜ですが、強風の中、今年も満開の花を咲かせてくれました。

葛窪の枝垂桜4強風に枝垂れの枝が煽られる中、雲に覆われた甲斐駒に凛として対峙する、葛窪の枝垂桜の雄姿を。今年もこの姿に遭えたことへの嬉しさを込めて。

葛窪地籍の枝垂桜すっかり青空が戻ってきた八ヶ岳の麓に満開の花を咲かせる、葛窪地籍の枝垂桜。

雪が殆ど無くなってしまった八ヶ岳に、既に気温は20度近くと、日差し共に初夏を思わせる陽気。

葛窪の枝垂桜5暫く待っていると、甲斐駒の方にも日差しが戻ってきました。

田端の枝垂桜1少し下がって、田端の集落へ。

コブシの花は散ってしまいましたが、緑のコントラストと2種類の桜が彩る3色の色合いが鮮やかに輝く、田端の枝垂桜。

田端の枝垂桜2満開となった田端の枝垂桜。午後の日差しをいっぱいに浴びています。

開花前の鼎談桜満開の桜に囲まれた八ヶ岳西麓。でも一番標高の低い場所に居るのにひとりお寝坊な鼎談桜。

南アルプスの雲も切れはじめて、甲斐駒と鳳凰三山が見えてきました。

P1060936そうはいっても、いっぱいに付けた蕾は丸々と膨らんできています。

開花まであともう少しです。

P1060939振り返るとすかっと青空になった八ヶ岳のパノラマが望めます。

この桜の下に広がる芝生で暫し寛ぐ、ちょっと贅沢な休日の午後の昼下がりです。

池生神社の桜少し移動して、信濃境の駅近くにある池生神社。

鳥居の後ろに控える桜も満開を迎えました。まだ綺麗な注連縄が風になびいています。

深叢寺の桜並木1標高900m台の信濃境から一気に1000mを越えて、八ヶ岳西麓の桜の名所では最も標高の高い、諏訪郡原村、中新田にある深叢寺の桜並木。

普段なら信濃境より1週間ほど遅く満開を迎えるのですが、今年は既に満開を越えようとしてます。

深叢寺の桜並木2名物の鐘楼門の周りにも桜が一杯に花を咲かせています。

深叢寺の桜並木3夕暮れの日差しを受けて、濃い色合いの花びらをたわわに付けた深叢寺の桜の木。

深叢寺の夜桜深叢寺では、中新田地区の皆さんにより、夜桜のライトアップが行われています。

今年も参道を彩る提灯の明かりと、幻想的な桜のライトアップが楽しめます。

嵐が過ぎ去った後、一気に満開を迎えた八ヶ岳西麓の桜達。初夏の陽気となって、そろそろ水田に水が張られる中、残るは鼎談桜の開花を待つばかりとなりました。