まだ浅い新緑の中で(2019.5.5)

今年のGWも終盤戦。

沸き立つ雲に夕立と、季節はすっかり初夏の装いになってきました。

それでも標高の高いこの界隈はまだ春と夏の狭間、漸く緑が眩しくなる頃合いです。

まだ浅い落葉松の緑に包まれる千代田湖の湖畔。長いお休みとあって多くの皆さんが湖畔でキャンプやバーベキューを楽しんでらっしゃいます。

峠を下り、谷筋に拓かれた松倉の集落へ。

満開の鮮やかな菜の花畑の向こうに、ピンクに彩られた山肌が現れます。

落葉松の植林地が崩落したか伐り出された後に植えられたのでしょうか。躑躅が山肌を覆う様に花を咲かせています。

杖突峠から高遠に下る谷筋を越えて更に西に林道を進むと、箕輪ダムへとたどり着きます。

ダムサイトから望む下流側。午後の日射しを浴びて鮮やかな新緑を輝かす落葉松林が谷筋を覆います。

谷筋を通る林道脇に咲く山桜。

山桜は咲き始めると同時に若葉が芽吹き始めます。若草色と薄い桜色が午後の日射しに交じり合う頃。

落葉松の新緑に包まれる沢筋。ここはダムの建設と共に住む人が居なくなった場所、地理院地図にすら字名が記される事がなくなりましたが、ダム建設の見返りとして拓かれた林道の脇には人が住んでいた跡が今もくっきりと残されています。

落葉松の緑。まだ瑞々しい芽吹きの色です。

芽吹きの色に染まる落葉松林。気温が20℃を越えて少し暑いくらいですが、せせらぎの音が響く落葉松林は涼しい風が吹き抜けていきます。

 

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GW最終日はちょっと早い新緑を追って(落葉松の新緑と忘れられた小邑)

茅野の小さな名勝を堪能した後は、近場にしか移動できない時のとっておきの場所へ。

茅野の市街から馬力不足のSX4に鞭を打ちながら杖突峠を登れば標高1400mを超えてきます。

観光客の皆様が頻繁に行き交う国道から脇に入ると、山の中に静かな湖が見えてきます。

新緑の千代田湖2まだ若芽が生え揃っていない落葉松林に囲まれる、千代田湖です。

もう一ヶ月あとの躑躅のシーズンになると多くの来訪客に恵まれるこの場所ですが、この時期はひっそりと静まり返っています。

市街から僅かに30分ほどで到着できる、落ち着きのある静かな湖畔です。

新緑の千代田湖1落葉松と千代田湖の湖面を重ねて。

流石に5月の始めですと、まだ落葉松の芽が出揃っていませんので、鮮やかさはありません。

静かな水面を鳥が羽ばたいていきます。

高遠少年自然の家前の桜並木千代田湖から少し降りて、高遠少年自然の家の前を抜けると、最後の桜が花を咲かせています。

ピークの時には国道の入り口から桜に包まれるように道を上がって来る事が出来るのですが、すでに5月。ここより下の桜はすでに散っています。

長岡新田日影入邑の由緒板千代田湖から国道に降りた後、ほんの少し杖突峠側に登ると、西の山に入り込む道が分岐しています。

2車線のきれいな道なのですが、地元の方か林道ファンでもないとあまり知られていないこのルートを抜けると、伊那市街を通らずに、箕輪ダムの畔から辰野方面に抜けることができます(狭路に自信のある方なら、ダム上流側から後山集落に抜けて、諏訪方面にダイレクトに抜けることも)。

綺麗に整備された林道の脇には、ダムができる前にこの地にあった集落、長岡新田日影入集落の離村を示す記念碑が建っています。

本村である長岡新田集落はすでに箕輪ダムの底。そして、ダム建設のために快適な道路ができたにも関わらず、本村とともに終焉を迎えた山間の小さな小さな邑は、林道脇の谷筋に今は僅かに住居跡を残すだけになっています。

長岡新田日影入邑中央構造線直近の脆い地質は常に崩落を繰り返しています。

集落跡の更に上部では、林道開通後に発生した大規模な地滑り跡の治山工事が今も続いています。

長岡新田日影入邑の桜主なき小邑に咲く桜の花は、その地名の如く午後の短い日差しを受けて最後の輝きを魅せています(E420)。

落葉松の新緑6集落跡の付近は一面の落葉松林(Lumia1020)。

落葉松の新緑が西日を浴びて眩しく輝きます。新緑の落葉松のカットを少々(画像をクリックしていただくとフルサイズで表示されます)。

落葉松の新緑4落葉松の新緑5落葉松の新緑7落葉松の新緑2落葉松の新緑3落葉松の新緑1山間の小邑に人影は失われてしまいましたが、その人々が育てた落葉松の林は今年もしっかりと芽を開き、新緑の季節を迎えようとしています。

GWの夕暮れ

連休もこれでおしまい。明日からはまた、日常が始まります。