お天気が安定して暖かな日が続いた11月の八ヶ岳南麓。しかしながらカレンダーはもうすぐ最後の1枚。これまでゆっくりとした足取りで進んでいた季節は、急に冬の訪れを告げています。
雪渓が薄くなる甲斐駒の裾野を、深い飴色になった落葉松の黄葉が染めていきます。
例年であれば11月の始めには色付く銀杏の黄葉も、2週間近く遅い彩となりました(2019.12.20)
これまで良いお天気の続いていた八ヶ岳南麓ですが、冬の始まりを告げる曇り空が続く中で、真冬並みの氷点下5℃を下回るまでに急激に冷え込んだ朝。南アルプスの山並は真っ白な雪化粧となりました。
まだ紅葉が残る谷戸の圃場の向こう、雪煙を上げる雲が晴れていきます。
どうやら雪というより、山を覆った雲が残した霧が木々に凍り付く霧氷が降ったようです。
遥か南の鳳凰三山まで白くなっています。
ゆっくりとした足取りの秋から急に冬を迎えた朝に(2019.11.29)
夕暮れになるとほんのりと紅色に染まる雪渓を望めるシーズンとなってきました(2019.11.30)
穏やかな日差しを受ける午後の奥蓼科、御射鹿池。
周囲の落葉松林はすっかりと葉を落としています。
上流からの水の流れが少なくなり、とろんと緩やかに揺れる湖面には、葉を落とした落葉松の木々が映り込んでいきます。
まだ初冬の柔らかな空の色の下、すっかりと葉を落とした白樺の木々。
緩やかな湖面に映り込む落葉松の木々。雪と氷に湖面が閉ざされる前に訪れる穏やかな時間。
日暮れの早くなる12月。山を下ると既に傾きかけた西日を浴びる八ヶ岳の山並。
暫くすると、落葉松林の向こうにゆっくりと夕日が沈んでいきます。
駆け足で訪れた初冬の彩は西の空へと移っていきます。
少し暖かい夕暮れですが、日が沈むと気温は0℃近くに。季節は巡り、しっかりと冬がやって来た八ヶ岳山麓です。