異端者へと追いやられたBlackberryが繰り出した、異端な一台(Blackberry passport)

異端者へと追いやられたBlackberryが繰り出した、異端な一台(Blackberry passport)

このページをご覧のBlackBerryオールドユーザーの皆様へ。

長い雌伏の時を経て、遂に皆様が期待するQWERTYキーボードがついて、キャンディバーで、しかもトラックパッドと4ボタンも用意されている….。

今時のスマートフォンを笑い飛ばすかのような古典的フォーマットが再び帰ってきました!

その名も自虐心溢れる「BlackBerry Classic」です!

ITmediaの紹介記事はこちら

New!(2015.1.10):流石に早い!お馴染み、週刊アスキー副編集長様が地下室から贈る、週アスPlusのスピンオフ。週刊リスキーでレビューが紹介されています(LINEはAndroidのアプリが使えるらしいですよ)。

下のPassportの紹介をご覧頂く前に、まずはClassicのご検討を。

iPhoneにも浮気せず、Androidは危険と考えて、BBを深く愛用されいる皆様、きっと皆様が欲しかったものはClassicにすべて揃っているはずです。

BlackBerry OSの新しいバージョン、10.3.1の新しい機能紹介はこちらにて。

—本文ここから—

スマートフォンの始祖ともいえるNokiaのブランドが消滅し、携帯端末が世界的にAppleとGoogleの2大エコシステムに集約されつつある昨今、既に忘れ去られて久しいBlackberryですが、これまでの戦略を先鋭化させることで生き残りを図る覚悟を決めているようです。

今や話題にも上らないBlackberry OSに対して、ハードウェアの方はBlackberryのアイデンティティを漸く思い出したかのように、旧来のOS7モデルに対して、正当進化を図るモデルを送り出す準備を進めているようです。

そんな忘却のかなたにあるBlackberryが試行錯誤の最中に送り出した、極めて特異な一台が、今回ご紹介するモデルです。

BBPassportパッケージ相変わらず、素っ気ないパッケージ。でもその素っ気なさが逆にアメリカンらしくて好きだったりします(いや、カナディアンか)。

BBPassport開封1

開封状態です。パッケージ内部は高級感を漂わせるように、シボの入ったトレイに収められています。

BBPassport開封2パッケージの中身です。簡易マニュアルと、解説シート、ヘッドフォンとUSBケーブル、充電器です。こちらはUKモデルなので、充電器は三つ又プラグですから、アダプタ変換器が必要です。

豪華な簡易マニュアルが印象的ですが、英語、仏語、スペイン語?の次にアラビア語表記が続く点が、現在のBlackberryの置かれた位置を明快に表しているようです。

BBPassport正面BBPassport背面

本体の正面と背面です。キーボードは全世界共通で、シンボルは普通の英語キーボード(US)に統一されています。

背面の上側が取り外せるようになっていますが、バッテリーの交換は出来ません。

BBPassportと9790BBPassport背面2

本体のサイズをBlackberry9790と比較します。長さは2cmほど、幅は実に倍ぐらい違います。

背面は9790とほぼ同じ、バックスキン調のコート処理がされていてますので、グリップに不安はありません。

BBPassport厚さBBPassportトップ

本体の側面にはボリュームボタンと、Baackberry Assistant起動ボタン(ミュートにも使用)が用意されています。

幅は9790よりわずかに薄い程度ですが、重量がありますので、手首への負担は相応です。

本体のトップにはヘッドフォンジャックと電源ボタンが用意されています。

最近のボタンを極力排したスマホと一線を画す、操作ボタンの多さ(そもそもキーボード付き)が印象的です。

BBPassportスロット本体上側のカバーを外した様子。

Micoro SDカードと、nano SIMスロットが付いています。電子認証方式を採用していますので、電波関係の認証刻印はここにはありません(設定画面中で確認できます)。

BBPassportセットアップ画面1BBPassportSIM挿入BBPassportID入力

一応気にされる方もいらっしゃると思いますので、セットアップ中の画面も少し載せておきます。

最初から日本語を選択することが出来ますので、殆ど苦も無く設定できると思います(入力切替で苦しまれる方へのアドバイス、日本語と英語の切り替えは、画面下側に表示されるソフトウェアキーボードの「、/,」(カンマ)長押しです)。

一応SIMなしでもセットアップできますが、Blackberry IDの認証を求められますので…(以下省略、Wifiでも良い)。

BBPasportソフト更新BBPassportセットアップ完了

ソフトウェアの更新を聞いてきますが、後ででも大丈夫です。

セットアップが完了すると、チュートリアルが始まります。特異な操作系を採用しているので、焦らず充分練習しておきましょう。

(チュートリアルはメニューから起動できますので、後で再確認することも可能です)

BBPassportユーザーガイド画面表示が日本語になったとしても、操作が判らないときはどうしたらよいか…、悩む必要はありません。何といってもそこはBlackberry。ちゃんと日本語版マニュアル(PDF/HTML)が入手可能です。

ScrShot_14ScrShot_8

では、画面表示のご紹介です。

左がメイン画面。縮小表示がタイルで並ぶ、Blackberry OS10特有の表示が印象的です。

1440x1440pixelのスクエア画面が新鮮です。

画面を右にスワイプするとBlackberry HUBと呼ばれる、統合メッセージ表示エリアに切り替わります。これは、Blackberry OS6時代から続く、メール統合表示の延長に位置する機能で、各アプリケーションからの通知を一括して表示、処理できる、旧来からの優れた機能です(画面はご勘弁を)。

今となってはプッシュ通知が当たり前となってしまいましたが、ポケベルを発祥とするBlackberryならではの大きなアドバンテージでした。

右側は画面を下にスワイプした時に表示されるメニュー画面です(アプリ起動中は指2本でスワイプ)。メニューに表示させる機能は選択可能です。OS7では制約の大きかったホットスポット(デザリング、ネットワーク共有)も簡単に切り替えられます(但し、強制的にwifiがoffにされますので要注意)。

ScrShot_10ScrShot_11

プレインストール状態のアプリケーション一覧。

単にブラウジングとメール、SNSを使うには何も追加が要らない状態ではあります(LINEは無い)。

エコシステムの構築に失敗したBlackberryですが、OS10ではAmazon Appstoreを利用する形で、kindleの、即ちgoogle Androidが養ったエコシステムに寄生する形でアプリの確保を図っています。

その手法の是非は置いておきますが、ネイティブアプリの少なさはWindowsphoneのそれを更に上回る絶望的な少なさなので、これはこれでやむを得ないことかもしれません。

現時点で、wordpressとTuneln Radio、乗換案内はAndroidアプリを使用しています。

ScrShot_12ScrShot_16

ロック画面の例。背景は好きな画像を張り付ける事が出来ます。

左端に通知アイコンが表示されて。タップすると、宛先表示(ヘッダー表示も化)が出てきます。

例が出せなくて申し訳ないのですが、伝統の赤星マークと、赤い通知LEDの表示も健在です。

そして、多くの方が期待される入力機能ですが…あまり期待しない事を正直に申し上げておきます。

まず、キーボードの位置関係上、入力時にバランスを取ることが難しく、安定して入力を続けるには少々コツが必要です。

端末重量もそれなりにありますので(194.4g)、両手で持っていても、入力中にかなりの重さを感じてしまいます。

次に、入力キーを極力絞ったせいで、ファンクションやcapslock、altキーに頼った入力に慣れていると、面食らうこと間違いなしです。

上記の2つは慣れで解消しそうなのですが、このようなレガシーな入力方法に対して、アンチテーゼ的に採用された機能が実は決定的な問題となってきます。

既に言われているようにBlackberryの日本語入力はIMEという概念を離れて、英語版の機能を延長した、予測入力に特化した変換アルゴリズムを採用しています。その結果、とても悲惨な事実が発覚します。通常、変換効率の低いIMEを使用している場合、狙った単語が得られなければ、単漢字変換を重ねることで、文字列として単語表記を仕上げてしまうという処理が出来ますが、予測入力を前提にしたBlackberryの変換体系では…

「入力予測可能性が優先されるため、単語や単漢字入力が無視されるより、入力と不一致でも文意が優先される」

という、おぞましい仕様が採用されています。

右の画像で例を示しますが、「充実」という言葉を入力したいにも関わらず、音の優先順位で「じゅう」より「きゅう」が上にあるため、完全一致した「充実」以外、変換候補が全て「きゅう」で始まる言葉で埋め尽くされてしまいます。これは、単語完全一致でも頭の音節の優先度が低いと変換候補に表示されない危険性を示すもので、実際に「重要」とか、「重視」といった単語は前後文節効果が得られない限り、決して単語入力では選択肢に現れないという、恐ろしい仕様です。

たぶん、流行の音声入力にシフトした変換体系を採用した結果だと思うのですが、回避方法が存在しない(予測変換のOFFが出来ない)ため、入力しながら絶望感に苛まれること多々である事だけは事実です。

予測変換に裏切られた時のため、自らが予測変換を逆手に取れるように、漢字の音読み、訓読み、複合語のあらゆるパターンを頭に叩き込んでおきましょう。

<追記2014.11.11>

ローマ字入力方法に誤りがあるのではないでしょうかとのご指摘を頂きました。

上記の例はその通りのようですので、記載はそのままにしておきますが、実際の濁音入力例の一覧を用意しておきます(ご指摘、ありがとうございます)。

  • ぎゃ:gya ぎゅ:gyu ぎょ:gyo(正しく判断される)
  • ぐぁ:gwa ぐぅ:xxx ぐぉ:xxx(が と判断される)
  • じゃ:jya じゅ:jyu じょ:jyo(いや、きゅうorじゅう、きょ と判断される)
    • 上の場合の対処 -> じゃ:ja じゅ:jy じょ:jo で正しく判断される
  • ぢゃ:dya ぢゅ:dyu ぢょ:dyo(しゃ、しゅ、しょ と判断される)漢字では使われない筈
  • でゃ:dha でゅ:dhu でょ:dho(しゃ、でゅ、ちょ と判断される)漢字では使われない筈
  • びゃ:bya びゅ:byu びょ:byo(にゃ、にゅ、にょ と判断される)
    • 上の場合、びゃく、びょう と続く場合には正しく判断される。

他のパターンもあるかもしれませんが、対照表がある訳ではないので、あくまでも参考まで。

BBPassportとノートPCBBPassportとWebブラウズ

あと、キーボード付きのファブレットとして、文字編集や入力に便利だろうとお考えの方にも、再考を促しておきたいと思います。

画面左がwordpressの編集画面で、履歴一覧を表示していますが、文字情報の縮小には視認性の限界があるため、解像度が同じ程度でも、画面サイズによって規制される情報量の少なさをカバーすることは困難です(dpiが高いため、品位が向上するというメリットはあります)。

一方、ブラウザの画面など、一覧性を主に画像から得ている表示の場合、後で拡大表示する前提であれば一覧性に大きな違いはなく、高解像度とスクエア画面の利便性が充分に発揮されます。ただし、この用途はキーボードと相反する需要ですね(単なるタブレットやファブレットでも良いことに)。

BBPassportとスタンドスタイルBBPassportオーディオ再生

なので、キーボードの優位性から少し離れて、Blackberry passportのメリットを考えてみると、元々、googleやoutlookといったクラウドベースのサービスと親和性がかなり高いので、それらのサービスを活用したブラウザとして考えると、表示エリアの広さやスクエア画面のメリットが見えてきます。

カレンダーやスケジュール、スプレッドシートなどの一覧性を求められる表示、PDFやプレゼンテーションの資料チェックといった4:3や横長画面の資料の確認など、解像度の優位性が発揮できる分野では、大きなメリットが得られると思います。

ブラウザやSNSの確認にもかなりの威力を発揮するはずです。

特に、キーボードの下には静電容量型の平面センサーが仕込まれているようで、画面上の縦横のスクロールをキーボード上で行う事が出来ます(英語版であれば、アルファベットキーの上をなぞると、予測変換が発生するらしいですが、未検証)。

この機能を使うことで、Blackberryの大きな特徴であった、ホームポジションから指を離さずに画面操作が行えるメリットを、その大画面表示を操るために活用できますし、T/Bキーによるスクロール制御など、これまで慣れた操作系をある程度再現できるはずです(あとはマウスカーソル機能さえあれば….)。

ちなみに、横方向のスクロールはアプリケーション側が殆ど対応していないため、実質的には縦方向スクロール用です。

また、意外なメリットとして、スクエア画面は動画(本体をわざわざ横倒ししなくて良い)や、CDのパッケージイラストを表示するのに都合がよく、以前より評判の良かったヘッドフォンアンプや内蔵されるステレオスピーカーと併せて、ストリーミングや音楽を聴くのに好都合という、本来のBlackberryに期待される用途と全く別のメリットを見出すこともできます(アルバムライブラリーが満足に作れない、一部の動画やAACがフォーマット依存で再生できないなど、この辺りが得意そうな筈なのに絶望的にダメなwindowsphoneとは好対照)。

blackberry passportカメラ写真例最後に内蔵カメラの撮影例を。

かなり暗めの室内ですが、手振れ補正はかなり強力です。10Mpixelと充分以上な画素数と、6×6版を思わせるスクエアな画面構成(4:3と、16:9も選択可能)を巧く使いこなすと面白い写真が撮れそうです。

スマホ遍歴キーボード付きスマホ一族流石に、これだけ変態端末に付き合ってくると、何が来てもあまり動じないのですが、それにしても正に異端な一台。

どうやって付き合っていくか、しばらく試行錯誤が続きそうです。

<おまけ>

  • 今回の端末入手にご協力を頂きました、お馴染みPocketgames様に感謝いたします(お昼休みの真っただ中に投下するなんて卑怯ですよ…思考停止状態になったじゃないですか(泣笑))
  • あ、ちなみにBand6対応ですので、何やらをご期待の方を決して裏切らない、Blackberryの美点はしっかり継承されていますよ(笑)
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Blackberry日本撤退の報に接して

Blackberry日本撤退の報に接して

今朝方より日経をはじめ各方面で「Blackberry日本撤退」のニュースが流れました。

最終的には流石Blackberry一押しの竹子さんがいらっしゃる週アスPlusが正式に否定するコメントを取られたようで、Blackberryファンの皆さんを困惑させた今回の混乱もひとまずは収まったようですね。

いちBlackberryユーザーとして、端末だけではなくプロバイダとしての機能を有するRIM(現Blackberry社)の動向、特にサービスの存廃は端末そのもののが使い物にならなくなる危険性を孕んでいるため、通常の携帯電話端末とは圧倒的に異なる重要な問題です。

幸いなことに、すぐにもプロバイダサービス(BIS)が停止するわけでも国内販売モデルのサポートが打ち切られる訳でもない事は一安心です。

ただし、これまでも多くの海外電子小物を使ってきた身としては「火のない所に煙は立たない」のことわざ通り、表面的には否定しているかもしれませんが、水面下では着々と日本撤退の準備がなされていると考えた方が良いと思っています。

この状況は2008年末に発生したリーマンショック後のNokiaの動向とかなり相似の関係にあります。

あの時も、Docomo及びSoftbankからE71の国内版リリースが表明され、カタログまで用意されていたにも関わらず、国内版が販売されることはありませんでした(実際の端末も既に用意されていたらしいですね)。

サポートについても、しばらくの間はNokiaジャパンが存在していましたが、結局のところ法人自体が日本から撤退したことは記憶に新しところです。

海外メーカーにおける非重点市場の対応は往々にしてそのようなものですから、日本法人を閉鎖してアジア地区の一営業拠点に格下げすることなど容易い事だと思います。

もちろん、減少したとはいえ多数の法人(外資を含む)では依然としてBlackberryが使用されていますので、これら法人ユーザーに向けたサポート、特に端末言語のローカライゼーションとしてのOS10日本語ROM提供はあり得るかもしれません。

しかしながら、Docomoがこれ以上積極的に拡販するとは考えにくいですし、各種情報ではOS10からBISが必須ではなくなったとの事ですから、ビジネス用途としても国内キャリアからBlackberryの新たなモデルがリリースされる事は期待できません。

我々のような趣味で携帯端末を扱うユーザーにとって最後の頼みの綱は並行輸入となってしまいそうですね。

いっそうの事、アジアベースでもいいのでSIM-Free端末を購入できるようにして欲しい所ですが…(ムリでしょうね)。

Blackberry9900が国内で買えた最後のQWERTYキーボード付携帯だった…と回想で述べられるような事が無い事を祈りたいところです。

Nokia E71 and Blackberry 9790

国内発売を待ちきれずに香港仕様を購入したNokia E71と国内未発売のためタイ語版に日本語ROM(ジャパエモさんが出荷時に入れてくれた!)Blackberry9790。

どちらも小柄でお喋り好きなアジア人(自分の事)にはピッタリの端末です。

並行輸入でもハンドキャリーでも全く構いません。ニッチであることは判っていますが、今後も日本語環境がBlackberryで使えることを切に希望します。

携帯端末の面白さは「多様性」あっての事ですから。

<おまけ>

こういうタイミングで予備機やらバッテリーの紹介記事を読まされるのも何度目かな…

まあ、マイナー端末使いの宿命かもしれないですね。

ちょっと古い小物達(Nokiaの絶頂と凋落を表すシンボル、E71)

ちょっと古い小物達(Nokiaの絶頂と凋落を表すシンボル、E71)

手持ちのPDA達を紹介してきましたが、いよいよ直近の一台となりました。

Nokiaがその絶頂期に登場させたキャンディバータイプのフルキーボー付スマートフォンE71です。

Nokia E71

機能的には直前に紹介しました同じNokiaのE61と比較すると、液晶解像度はQVGA(320×240)で変わらず、カメラが付いたくらいでそれ程大きく進化した訳ではないのですが、切り替え式のホーム画面採用、メニューデザインやアイコンもかなり洗練されており、OS側の改善努力も見られます。

また、歴代Nokiaの美点であるバッテリーの持ちは驚異的で、現在のスマートフォンとほぼ同じ1500mAhの容量にも関わらず、一日使ったくらいではバッテリーゲージがピクリとも動かないくらいです(待機状態なら本気で1週間くらい持ちます)。

最大の変更は幅が狭くなり、見るからにスマートなフォルムに変身した筐体デザインでしょう。

これまでのNokiaの携帯はシンプルな北欧デザインと呼べば聞こえは良いのですが、素材やタッチ感などがややチープなところがあり、所有欲が湧く程のデザイン的な魅力があった訳ではありませんでした。

ところが、好調な業績を背景にしてデザインにも力を入れたのでしょうか、金属を多用したちょっとずっしりした感じと(実際には軽いのです)、仕上げの良い表面処理、ボタン類のタッチも大幅に改善しており、同時期に発売されたE5xやE9xシリーズも含めて一気に高級感すら漂わせる端末へと変身したのでした。

Nokia E71 backside

光沢のある金属パネル表面に滑り止めとしてエッチングで細かい凹凸のシボをつけた背面パネル。カメラ周辺部分は大理石を思わせる質感が与えられている。

Nokia E71 Side

ボリュームボタンにもしっかりデザインが施させている。価格競争の厳しい最近の端末ではこのような処理は省略される傾向にありますね。

ところで、これらの光沢を放つデザイン、何かに似ていないでしょうか。そう、当時携帯オーディオプレーヤーで一大ブームとなっていたiPodですね。

あらゆる電子小物やアプリケーションに小文字の(i)が付され、光沢を放つ金属ボディが溢れかえった中、携帯電話でガリバーとなったNokiaも無視することは出来ず、当時のビジネスラインで主力を為すEシリーズの外装デザインにも反映された訳です。

ところで、現在の覇者iphoneがこれほどまでに普及した要因は今更説明するまでも無いですよね。既に当時、一世を風靡したiPadのデザインから大分離れていきましたがコンテンツの考え方は当時のビジネスモデルを更に拡大させています。

一方、当時の覇者であったNokiaはこれ以降急速に市場シェアを縮小、戦略的にも迷走状態に入ってしまいます。

今となってE71のホーム画面を眺めると、現在のスマートフォンより随分貧相に感じませんか?すなわちOSであったSymbian S60の表現力の限界がそこに垣間見える訳です。

もちろん、スマートフォンの元祖だった訳ですからアプリケーションの供給は当時から相応にあったのです。問題は、その開発環境を入手し、開発を行うことが決して楽ではなく、アプリケーションの公開方法も限られていたために普及には限界があったとい側面が垣間見えます。

また、Nokiaがこれだけ普及した理由は「SimFree」に依るところが大きいと思いますが、一方でニッポンのガラパゴス携帯のようにキャリアが用意した痒いところに手が届くコンテンツなどは載せにくく、アプリケーション、コンテンツの供給力でも公開マーケットの手法でアプリケーションが豊富に揃ってきた後発のスマートフォンに対して劣勢に置かれてしまった結果、市場の中で中途半端な存在になってしまった点は否めません。

このような逆風の中、NokiaはSymbianを中核から外し、Microsoftと手を組むことで劣勢を跳ね返そうとしていますが、依然として厳しい状況が続いていることはご承知の通りかと思います。

E71を再び手に持つと、その高級感の中に一世代を築いた覇者が持つ風格を感じると供に、液晶画面に映るちょっと寂しいUIが複雑な心境にさせるのです。

ところで、E71はNokiaの世界戦略モデルでもあり、上陸が遅れていた日本市場へ向けての導入も準備されていました。実際にDocomoとSoftbankから正式にプレスリリースが発表されており、当然のように購入する気満々で待っていたのですが、あのリーマンショックの煽りを受けてNokiaが日本市場から撤退する決定をしたため、残念ながら正規モデルの日本導入はありませんでした(後に流出したROMデータを使った正規日本語版もどきが出回ったとかなかったとか…)。

このため、E71で日本語入力/表示を行うには別途、管理工学研究所がリリースした+J for S60を入れる必要がありました。

この+J for S60、かなり精巧な日本語入力、表示を実現しており、実使用には全く不満がありませんでした。日本語化することで快適に使用できるけれど、並行輸入故に普及しにくかったという点ではPalm pilot時代のJ-OSに通じるところがありますね。

ところで、この管理工学研究所という会社、古くからPCを使ってらっしゃる方ならご存じでしょう。一太郎全盛時代に対抗馬として取り上げられていたワープロ「松」や国産では数少ないRDBのパッケージであった「桐」の開発元ですね。

従って、使用されているIEMは懐かしの「松茸」だったりします。

連文節変換に頼らず、自分で文節を区切って入力したい人にとって「松茸」の入力方式は非常に快適で、思考の妨げにならないという点では極めて優れていたIMEだと思います(今でも文節毎に変換を入れる入力方法から脱却できていません)。

残念ながらモバイル用に縮小された「松茸」では往年の文節区切り入力は再現されていませんが、常に貧弱であると揶揄されるスマートフォンのIMEの中ではなかなか良い変換効率でした。

Nokia E71 keybord

また、お約束のキーボードですが、タッチは柔らかいにも関わらずクリック感もあり、梨地で滑りにくい表面処理、上品なキーボードの文字表記と合わせて、ここでも端末自体の上質感を表しています。

実際の入力も、端末の幅から想像するとかなり窮屈に感じるかもしれませんが、キートップがドーム状に立ち上がっているため、かなり押し込んでも隣のキーに指が当たることは無く、誤入力の少なさはこの手の端末ではトップだと思います。

よくBlackberryを初めて使われる方が感動される「Alt/大文字を押すと一文字だけLockが掛かる」機能もちゃんと装備されています。

Nokia E71 and Blackberry 9790

現在愛用中のBlackberry9790とNokia E71のSize比較。

E71の方がスマート、BB9790はやや幅広だけれども全長は短く、ずんぐりむっくり(それでも9000/9900に比べれば圧倒的にスマート)。

キー自体はNokiaの方が少ない分、一つ当たりの面積が広く、レイアウトにも無理が少ない。

Numkey配置は両者で考え方が異なる点はおもしろいですね。

色々言いましたが、E71は本当に気に入っていた端末であり、携帯電話としては自己最長の3年半以上使い続けていました。この端末のためにDocomoの契約を解除してSoftbankに乗り換えたくらいです(今はBlackberryの為に再びDocomoと契約しているのは皮肉ですが)。

gmailの転送機能と組み合わせることで海外を含めてあらゆるシチュエーションで大活躍してくれたE71ですがSimFree故に、パケ死には常に気をつけなければならず、翌月の請求書を見て絶句する事もしばしばでした。

最終的には落下の影響で電源ボタンが常時半押し状態となってしまい、使い続けることを諦めたのですが、今のNokiaが同じ筐体でwindows phoneを出してくれたら直ぐにでもに寝返ってしまうだろうと考えるくらい、お気に入りの一台です。

一時代を築いたNokia、そして現在使用しているがNokiaの後を追うように凋落の道に立つBlackberry。奇しくも二つの端末を並べながらその行く末を案じつつ、とりあえずは30日のBlackberr OS10発表を待つ日々です。

Nokia E71

Nokia E71

2008年8月MOUMANTAIさんで購入

ちょっと古い小物達(スマートフォンへのアプローチ Nokia E61)

ちょっと古い小物達(スマートフォンへのアプローチ Nokia E61)

ちょっと古い端末達の物語。

これまでは所謂PDAでしたが、今回ご紹介する端末からいよいよ恒常的な通信機能を有した「スマートフォン」へと進化していきます。

ところで、スマートフォンの定義って何でしょうね?

マスコミなどの一般的にはiphone登場以降に普及した用語だと思いますが、実情としては「汎用OSを搭載し、プログラムを入れ替えることが出来る通信/通話機能を有する携帯端末」ですよね。

以前ご紹介したChipCardにもPHSに内蔵されたモデルがあるように、PDAを使ってきた人であれば端末にケーブルやカードでモデムや通信機器を繋げることで実現していたことですよね。

過去に星の数ほどPDAや超小型PCは出てきましたが、現在のスマートフォンの隆盛にはほど遠い普及度でした。まあ、コンテンツや包括的サービスの話は専門の方にお任せして、端末としての機能に絞って議論をした場合、windows-CEの推移を見れば判るようにハードウェアが実現した機能としてはさして変わらない物だと思います。

ところが、爆発的な普及を見せていた携帯電話側から見た場合、購入した後で携帯電話の機能をカスタマイズ、追加できることは画期的な進化でした。

今回紹介する端末は、まさにその過渡期に登場した端末です。

E61_1

Nokiaが日本市場に本格的に参入するかを探るため、そして当時はまだ少なかった海外渡航者向けの携帯を提供する目的で導入されたキャンディバータイプのキーボード付携帯E61です。

現在でも日本では全く普及していない所謂「SIMフリー」端末であり、また極めてまれな「端末製造者が販売する」という、スタイルを採った端末という意味でも極めて特異な端末でした。

E61_2

メーカー自身が販売する以上、SIMフリー端末にも関わらず、ちゃんと技適シールが貼ってあり、国内キャリア(DOCOMO、Softbank)のSIMカードがちゃんと使えました。

尤も、少々片手落ちな所もあり(当時のDOCOMOが戦略変更した事もあり)3Gの周波数帯が所謂「プラスエリア(800MHz帯)」に対応しておらず、Softbankで使うには問題ないのですが、DOCOMOで使うには電波の掴みの問題もあり、実用性が余り良くないという並行輸入品同等の悩みも有しています。

従って、電波状況の悪い田舎住まいの私にはかなり使い勝手が悪く、結果的に携帯端末使用歴の中ではかなり短命に終わってしまった一台です。

なお、SIMフリー故、簡単に「パケ死に」出来ますので、これも使用を控えめにする結果に繋がっていました(抜け道探すことが流行ってましたね)。

ところで、Nokiaの携帯電話が全世界的に普及したタイミングで旧来の携帯電話と大きく異なる仕様変更が行われています。

所謂「組み込みOS」を前面に出した携帯電話の設計を行ったことです。

Nokiaが大躍進していたとき、東大の坂村先生が「世界で一番使われている携帯用OSはμ-iTRONだ」と豪語されていたように、以前から携帯電話の機能をソフトウェアとして実装する手段として組み込みOSが用いられてきたのは明らかな事実です。

特にハードウェアの絶対的な能力が限られている時代、職人的なハードコードを駆使してぎりぎりのリソースを使いこなして端末に機能を実装していく事はある意味「日本人のお家芸」でした(私の知人にもこの筋で達人の方がたくさんいらっしゃいました)。

ところが、端末の機能競争が激化、開発サイクルが四半期ベースとなり、毎回新しいコードを起こしているようでは到底スケジュールに間に合わない時代となったとき、なるべく根底の機能には手を入れないで追加される機能の開発に力を入れる手法を考えるのは自然な流れで、携帯電話の開発にもPC同様にOSが導入されるのも当然の結論でした。

このような考え方を具現化する場合、日本人の方が取り組むのが早かったりするわけで、携帯電話のプログラム開発もOSを中核においた開発にどんどん移行していったわけです。

このとき、主にハードウェアの制御を目的としたOSの普及をその上で動かすアプリケーション層まで拡大すれば今とは異なった展開もあったのかもしれません。が、如何せん「標準化」を大の苦手としている日本人です、家電製品の機能が象徴するように「どれだけ微に入り細に拘る」かを美徳とする民族ですから、毎回のように新しいユーザーインターフェイス、機能を盛りこんでしまいます。

その結果、汎用性を狙ったソフトウェア設計は徐々に破綻して、結局カスタマイズのお化けが出来上がっていったのです(ここには通信キャリア主導の端末政策が標準化と相容れないという側面もあります)

ちょうどそのような時に出てきたNokiaの携帯達は日本の携帯電話からすれば妙なことにどのモデルも同じようなユーザーインターフェイス、メニュー構造を持っており、端末デザインから来るスマートさとは少々異なる「極小さなPDA」を思わせる画面構成で登場してきました。

既にご承知の通り、当時のNokiaは以前Psion-Revoの時に紹介したSymbian OSを採用していましたが、これまでの携帯電話開発では主にハードウェア制御の部分を重視していたOSとしての機能を、Symbian OSの場合、UIの部分にまで拡張した(というより、ハードウェア制御の部分を強化して、UIは縮小化した)結果によるものですね。

確かにUIの表示機能的には画面上で羊さんやタケノコが踊るわけでもなく、バナー広告が流れるわけでも無かったのですが、同じNokiaの携帯電話同士であれば、説明書を読まなくても簡単に使い始められるという「操作性の統一観」はSIMフリーが前提でキャリア間の移動が激しい市場ではシェア拡大に大きな効果があったはずです。

また、開発環境が提供されたことにより、サードパーティからアプリケーションも供給されたのですが、これまでのPDAを大きく異なりそのまま端末にdownload出来る気軽さから、決済システムの整備に伴って「端末だけでソフトを買える/使える」現在のマーケットのひな形が育ちつつあったのものOSによる端末間の共通性故の効果でした。

こうして、UIには不満があるもののその簡便性と同一OS搭載モデルシリーズ全体のボリュームの力によってこれらの携帯電話は急速に普及していったわけです。

このUIを含めた携帯電話のOS化にはもう一つ重要なハードウェアの変化を伴っています。すなわち「携帯端末におけるARMコア制圧!」という側面です。

Psionの時代からそのCPUにはARMが使われていましたので、正統進化であるSymbian OSがARMをターゲットに設計されるのは自然な流れです。一方、windows-CEは複数のCPU、特にIntelへの配慮を常に考えなければならないため、下位のレイヤーまで仮想化が行えるだけのハードウェアパワーが得られるまではCPU毎にソフトを開発する必要が長く続き、Windows-Phone普及の足枷になったのは事実かと思います(その悪癖はWidows8とRTが併存する現在まで陰を落としていますね)。

このようにARMが携帯電話に使われることによって、OS側も消費電力制御や通信制御関連のIPを蓄積していき、CPU側もコアにこれらの機能を組み込んでいくことで(ARMはIPとしてライセンスされるので、実際のチップ設計は実装する側に委ねられる。クアルコム躍進の原動力ですね)、ARMが携帯端末用CPUのほぼ全てを制圧する結果となったわけです。

ここまで来ると、日本の端末製造企業やプロセッサ製造企業の先進性は逆に汎用性がないという足枷となった結果、現在の凋落を迎えるわけです。

駄目出しばっかりしているようですが、一つの光明もあります。

確かに、ハードウェアの下層部分が徐々に汎用化されていくのは自然な流れであり、その結果がOSとして汎用化されハードウェアにおける差別化が相殺されるという点では昔の国産PC達と携帯電話は同じ道を歩んだ訳です。

そうであれば、DOSがwindows95によってオーバーライドされ、現在のようなUI全盛になったように、スマートフォンのOSもいずれはより上位のレイヤーにカバーされる運命にあるはずです。

前述のような見方をすれば、現在の最上位レイヤーは実はブラウザであり、現在採用が徐々に進みつつあるHTML5が下位のOSが賄っていた機能をカプセル化出来たとき、OS差異は表示上の単なる「誤差」となる筈です。

その時必要となるハードウェア、ソフトウェアは何になるのでしょうね。

ちょっとNokiaのはなしから脱線が過ぎましたが、最後に決して外したくない「キャンディバータイプのキーボード付端末」としてのE61です。

E61_3

その普及度(主に空港で販売されていたようです)故に、並行輸入品同等じゃないのと穿った見方をしてしまいがちなE61ですが、さにあらず。ちゃんとした日本語キーボード(マナーモードボタンもあるのです!)を用意し、OSも日本語表記、もちろんIMEも標準でインストールされており「変換」キーも用意されています。

キーは比較的大きくて、キートップ自体に中央部に向かって傾斜が付けられていますが、節度感がないキータッチは心許なく、実際に決して入力しやすいキーボードではありませんでした。

また、トラックポイントも付いていますが、単画面で表示を極力完結させるUI設計上、上下スクロールは多用するものの、左右スクロールはメニュータブの移動以外余り使うことが無く、この後に出てくるよりシンプルなシーソーボタン式に道を譲ることになります(操作性は劣りますが、Blackberryのトラックボールより耐久性はあります)。

端末自体、画面表示を横320pixelで確保するため大分幅広となっており、小柄な日本人の手だとちょっと余る感じがしますし、ボディの厚さも含めてどうしても「過渡的な端末」というところが逆に憎めないですね。

E61_1

Nokia E61

2007年春頃?にNokiaから直接購入

ちょっと古い小物達(best of PDA handspring Treo90)

ちょっと古い小物達(best of PDA handspring Treo90)

これまでちょっと古いPDA達を紹介してきましたが、今回紹介するPDAは唯一、八ヶ岳の南麓まで連れてきた大切な、大切な1台。今は無き、HandspringのTreo90です。

handspring Treo90 front side

幸いなことに本体は今でも電源が入れられる状態にありますが、J-OSおよびsyncのアプリケーションが使えなくなってしまったので単なるオブジェに過ぎません。それでも手元に置いていて、時々弄っていたりします。

ところで、PDAをお使いの方(スマホでも可)はケースやカバーをお使いになりますでしょうか?

PDAは「電子手帳」とも表す場合がありますが「手帳」にカバーを掛ける方は余りいませんよね?(デコる事はあるようですが)。

私のPDA/スマホ観も正にその通りで「素のままで使ってナンボ」だと考えています。

液晶が傷ついてしまうからケースに入れるとか、重量が重たくて厚いのでホルスターに入れてベルトクリップにぶら下げるとか、ボディに傷が付くからボディシェルカバーを取り付けるとか…色々なスタイルがあるのは判りますが、「手帳/メモ帳」の延長線である(と、思っている)PDAは、これらと同じく「何の気なしに使える」気楽さが欲しいのです。

現在はBlackberry9790を使っていますが、黒曜石のように美しく黒光りのする装丁はちょっとした小傷が結構目立ち、どうしても丁寧に扱ってあげなければと言う気遣いが生じてしまいます。

handspring Treo90 back side

一方、極めてシンプルかつ、ソリッドで頑丈なボディを有していたPalm Pilotの系譜を受け継ぐTero90は私のような「ラフ」な使用者のことを最大限考えてくれた筐体を用意してくれました

  • PDAでもっとも弱点となる液晶部分を保護するための跳ね上げ式カバー
  • カバーをした状態でもスケジュールなどの確認が出来るように液晶をカバーする部分だけ透明に
  • カバーをしたままでも最低限の操作が出来るように、4つのメニューキーと上下スクロールキーはカバーの外に(もちろん電源ボタンも)
  • 多少ボディに傷が付いても気にならないシルバーカラーの筐体と強度と肉厚が充分にある落下衝撃に強いボディ
  • 四隅を綺麗に切り落とした握りやすく、ポケットの中とかでも引っかかりにくいボディデザイン(この辺りはPalmのボディ設計と正反対の考え方、どちらも好きですが)
  • 必要最小限の画面サイズ、バックライト付のカラー液晶(STNのためちょっと見にくいがモノクロと比べれば大幅に良い)により何時でも何処でも閲覧可能な表示系
  • バッテリ残量を気にせずに使える容量とUSBケーブルによるsync/充電が可能となったため電源確保不安からの解消(これより古いモデル達は充電スタンドやACアダプタがどうしても必要だった)
  • 100gを切る、当時のカラー液晶付PADとしては破格の軽量さ(100gというのは今の携帯電話/スマホでも超軽量かどうかを判断する重要な指標ですね)
  • 何よりもPalm OSが本質的に有する「軽快な使用感」

handspring Treo90 front cover

従って、私のTreo90は写真をごらんのようにボディこそボロボロですが、画面は保護シートなしでも2002年の購入当時(10年前なのですね)と変わらない美しさを保っています。
これらの要素をすべて包括したモデルは、残念ながらこのスマホ全盛の時代にも現れてこないことはちょっと残念な話です。

handspring Treo90 front screen

そして、この使いやすさを完成させる最後のアイテムが、Teroシリーズ最大の特徴にして私を「キャンディバータイプフルキーボード派(ストレート端末フルキーボード派でも前面フルキーボード派でも縦型QWERTYキーボード派でも可)」に堕としてくれた極めて使いやすい「フルキーボード」存在です。

handspring Treo90 keybord

前面キーボードを採用するメーカーは大分少なくなりましたが、現在でも何社かあります。しかしながらキーボードの実装はそれぞれ異なったアプローチを取っているのがおもしろいですね

  • 密集配置で外側に向かってボタン傾斜が付く : Blackberry(熱狂的なファン多いですね)、Motolora
  • 密集配置でボタン中央を膨らませる : Nokia
  • ボタン自体を少し小さくして配置 : Galaxy Y Pro,HTC ChaCha

Treoはボタンが少し小さいタイプのため、押しにくい感じがするかもしれませんが、実際にはこれが一番誤タイプが少ないと思われます。

ボタン自体はクリック感が少ない代わりにストロークは充分あり、少々重めのストローク重量と相まって間違えそうになっても「寸止め」が行いやすく、そのような配慮もミスタイプを減らす要因になっていると思います。

Treoの場合、日本語版のリリースが無かったためJ-OSを使用しての日本語化となりますが、推測変換が効くJ-OSとフルキーボードの入力はメモを取るリズムを害することが少なく、何でもメモってやる!という気にさせる秀逸な入力デバイスだったと思います(実はGraffitiも好きですよ。要は楽に入力できるのが良いんです)。

Treo90については色々語り尽くせない事が多いのですが、まずはこの位で。