大きな寒暖を繰り返す5月。鮮やかな碧と翠、朱の日々に(2024.5.10~18)

まるで初夏を通り越してしまったかのような気温の上昇となったGWが過ぎ去った5月中旬。そのまま暑い梅雨に突入かとも思われましたが、季節の大きな移り変わりは寄せては離れる波のように、一本調子では進まないようです。日差しがぐっと長くなり、光溢れる八ヶ岳山麓、日々の彩から。

暖かな日々が続いた後、北西からの寒気が入り込み、冷たい風が吹く朝。冬場とは少し異なる、淡い碧を湛えた青空に新緑の南アルプスの稜線が広がります。朝の気温が氷点下近くまで下がり、農作物の凍害も報告される中。季節は逆戻りですが、圃場に広がる水面は初夏へと誘っているかのようです(2024.5.10)

寒気がもたらした涼しい風が残る週末の昼下がり。涼やかな新緑に包まれる、八ヶ岳山中の小さな牧場に眩しい初夏の日差しが降り注ぎます。

初夏の眩しい日射しが緑のリズムを刻む森の中。

八ヶ岳の山懐に抱かれる小さな美術館も鮮やかな新緑に包まれていきます。

周期的に天候が移り変わっていく5月。夕暮れになると涼しい西風に乗って稜線に雲が広がり始めます。厚く広がり始めた雲の下から照らし出す残照。圃場の水面に淡く空の色が映り込んでいきます(2024.5.11)

寒暖の差が大きく、時折激しい雨が降る今年の初夏。雨上がりの朝、すっきりと晴れ渡る空の下、緑の穂に覆われる麦秋の向こうに南アルプスの稜線が広がります。

徐々に痩せていく甲斐駒の雪渓と、眩しい緑に包まれる圃場。澄んだ空気に包まれる雨上がりの朝に鮮やかなコントラストを描いていきます(2024.5.14)

再び北西から強い風が吹き付ける雨上がりの朝。GWを過ぎてから八ヶ岳が冠雪するのは決して珍しい事ではないのですが、繰り返し訪れる寒気と烈風。山頂付近は再びの降雪となったようで、稜線に広がる雲の下に霧氷を付けた木々が覗いています。

北西からの烈風の名残りが圃場の水面を渡る夕暮れ。少し湿った吹き残しの風と共に、夕暮れの空は華やかな彩へと移り変わっていきます。

長くなる日暮れ。午後7時を過ぎて残照が遠く北西の空の向こうへと沈んだ後、揺らめく圃場に映る鮮やかな朱とコバルトの空(2024.5.17)

週末、再び雲が広がり始めた北西の空。雲を照らし出す残照が刻一刻と彩を変えていきます。田圃の畔に佇み、暫しその姿を追いながら。

鮮やかな彩が移り変わる5月も後半。大きな寒暖と共に、そろそろ次の季節の足音が聞こえて来るようです。

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